
今回は、「二人の擲弾兵」について書きます。
鈴木教本では、初めての短調の曲です。
曲中に初めて低1が登場します(E線ファ、A線シ♭)
楽譜上では、下矢印のついた音符がそれです。
しかし、毎日の練習プリントで慣れていれば、低1に戸惑うことはないでしょう。
とはいうものの、しっかり1の指を引き付けて、音が高くならないように気を付けましょう。
私はこの曲では、むしろ以下の二つに注意を払います。
スラーのある付点の弾き方。
緑マルで囲んだところです。結構たくさんありますね。
弓を4分割し、3:1の割合で弾いてもらいます。
1拍を全弓で弾くのは難しいという考え方もありますが、この曲ぐらいのテンポなら大丈夫。
特に最初の長い方の音符で3/4使うことは、意外と難しいです。そして、ボーイングの練習になります。
何カ所かありますが、全て気を付けましょう。
もう一つは、11~22小節のリズムとスラー。下に黄色で拍を線で示したところです。
ここは必ず手を叩いて歌ってもらいます。1拍目はひざうちして。
中には頑なに声を出すことを嫌がる生徒もいますが、そういう場合は私が歌い、心の中で歌って手を叩いてもらいます。
拍感とメロディーがしっかり入っていないと、1拍目のひざうちが出来ず、おかしなところでひざを叩いてしまうので、こちらも分かりやすいし、本人もどこに問題があるか納得できます。
さらに、9~16小節は、伴奏が3連符になります。
私は自分の趣味もあって必ずレッスン時に伴奏をつけますが、ここは特に必要な所だと思います。4拍子の拍感をしっかり付けること、それから伴奏慣れして、3連符の伴奏の上に乗っかることが、必要です。
この曲は、後半長調になります。
学年やソルフェージュの進み具合によりますが、ここで短調と長調の違いに言及することもあります。
また、曲について簡単に説明をすることも。
ラ・マルセイエーズ(フランス国家)が出てくる後半は、勇ましい長調の部分ですが、実は切ない物語の曲なのですね。
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