映画・アート・時代を読む

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エネルギー白書 原発ゼロを否定、推進へ再び舵を切る

2013-06-16 09:39:53 | Weblog
6/15付SankeiBizのネット記事によれば、

政府12年版「エネルギー白書」は、民主党時代の「2030年に原発ゼロをめざす」政策を「具体的な根拠を伴わないもので、原発立地自治体や国際社会、産業界、国民に不安や不信を与えた」と痛烈に批判、今後「安全が確認された原発は再稼働する」ことを表明し原発推進政策への転換を鮮明にした。

言うまでもなくこれは自民党安倍政権の政策に従ったものであり、財界やアメリカの要求に沿ったものである。

最近の水野ツイッター問題に象徴されるように、政府・霞ヶ関は、フクシマの復興に真摯に取り組むつもりなど毛頭なく、被災者を二度見殺しにするつもりである。(一度目は、原発事故直後「治安」優先の情報操作によって、被災者を見殺しにし、今度は原発事故被災地の切り捨てによって。)

映画「~放射線を浴びた~X年後」で描かれているように、ビキニ事件では、多くの漁民の被爆が見捨てられ、闇に葬られていった。おそらく自民党政権は、再びフクシマを見捨てようとしている。

そしてそれはフクシマだけの問題ではない。
原発再稼働とは、再び日本中のどこかでフクシマの悲劇を繰り返すリスクを背負うということである。地震学者の石橋克彦氏が90年代末から指摘してきたように、日本列島の「地震活動静穏期」はすでに終わり、「地震活動期」に突入していることは地震学の常識である。そして彼の警告通り、3.11が起こり、原発過酷事故が発生した。

石橋氏の言う「大地動乱の時代」に、日本がどのようなエネルギー政策をとらねばならないのかは明白であろう。さもなければいずれに日本の原発立地地域のどこかが同じように見捨てられていく。

その意味で「アベノミクス」というまやかし(もうすでに化けの皮が剥げてきた。日銀金融政策は、ヘッジファンドの利益確定売りによる大儲けに資しただけである。ちなみに安倍晋三は投資減税で国民の投資意欲を促すと言っているが、これは、庶民をインチキ賭博のカモにしようとしているだけである。)に乗せられることなく、今度の選挙で日本人が正しい選択をすることを望まずにはいられない。


映画「~放射線を浴びた~X年後 」さいたま上映会決定!

2013-06-05 22:11:39 | 原発
映画「~放射線を浴びた~X年後 」さいたま上映会

場所:浦和コミュニティーセンター(浦和パルコ9F) 第15会議室
日時: 6月23日(日)
受付10時
開場10時15分
① 10時30分~(終了後、カフェ・トーク)
② 12時30分~
③ 14時30分~(終了後、カフェ・トーク)
④ 16時30分~
⑤ 18時30分~

参加協力券1000円(当日1200円)

主催:埼玉で青年劇場を観る会
さいたま市浦和区高砂3-10-11-3F (埼玉県平和委員会)

申込・問合せMail: sainomirkai@gmail.com
Facebook「埼玉で青年劇場を観る会」

STORY
1954年アメリカが行ったビキニ水爆実験。当時、多くの日本の漁船が同じ海で操業していた。にもかかわらず、第五福龍丸以外の「被ばく」は、人々の記憶、そして歴史からもなぜかし去られていった。闇に葬られようとしていたその重大事件に光をあてたのは、高知県の港町で地道な調査を続けた教師や高校生たちだった。その足跡を丹念にたどったあるローカル局のTVマンの8年にわたる長期取材のなかで、次々に明らかになっていく船員たちの衝撃的なその後…。そして、ついにたどり着いた、 “機密文書”…そこには、日本にも及んだ深刻な汚染の記録があった―
南海放送(愛媛県松山市)では約8年にわたり、これまであまり知られることのなかった「もうひとつのビキニ事件」の実態を描いてきた。地元の被災漁民に聞き取りをする高知県の調査団との出会いがきっかけだった。制作した番組は「地方の時代映像祭グランプリ」「民間放送連盟賞 優秀賞」「早稲田ジャーナリズム大賞 大賞」など、多数受賞。2012年1月に「NNNドキュメント」(日本テレビ系列)で全国放送され反響を呼んだ『放射線を浴びたX年後』に新たな映像を加えた映画化。

(2012年/上映時間83分)

6/3(月)日本テレビ【NEWS ZERO】トピックスで放送された映像が、
日テレNEWS24で視聴できます!(15秒CMの後、再生されます)