KIMISTEVA@DEEP

新たな「現実」を構成するサブカルチャー研究者kimistevaのブログ

記憶する者

2008-02-17 08:25:37 | Weblog
わたしはそれでも記憶しつづける。
これまでも、これからも。
だってそれが、わたしが世界とつながる唯一の方法だから。


「子どもをつくらなくても、人は命をつないでいけると思っている。
僕はそう信じている。
ゲイであろうと、なんであろうと、
過ぎてきた時、
残されてきた意志や思い出や、
言葉に出来ない海や川や木々のきらめきとか、
笑い声や、涙や悔恨や、
そういったものをひっくるめて、
あとをついてくる者たちに、
バトンをつなげていくことはできるんだ」
(ハスラー・アキラ「Milk」)



わたしの仕事は、記憶すること、そして自分が見た現実を書くことによって残すこと。
わたしの生は、記憶すること、残すこととともにある。
記憶することで、わたしはいろいろな人に自分のバトンを渡していける。
わたしの見た現実を、他の世界に渡していける。


わたしに記憶を消せということは、小説家にペンを折れというのと同じこと。
わたしに記憶を修正しろということは、筒井康隆にブラックユーモアを書くなと言っているようなもの。


わたしには、それはできないよ。
だから、
どんなにそれが残酷なことになろうとも、
それでもわたしは記憶しつづける。

最新の画像もっと見る