KIMISTEVA@DEEP

新たな「現実」を構成するサブカルチャー研究者kimistevaのブログ

私の愛する人たちのための最後の脚本

2007-01-11 17:02:26 | 趣味
演劇部は毎年3月、学年末の全校イベントで、
全校生徒の前で40分程度の芝居を披露することになっている。
今年もまた然り。
練習のために要する時間の都合上、新しい芝居をやることは不可能なので、kimistevaが作・構成を担当した芝居を、またやることになった。

そのことが決まって、脚本の構成を考えていると、
演劇部の総もとじめGK氏からメールがきた。

今年度で現在の顧問がやめることになる。来年度からはますますやりにくくなるだろう。結果を出していかなければならない。

言いたいことは大体わかる。
私の愛する高校生たちは、もうそこまでの高いレベルに達しているから、この先は作品として完成度の高い作品にとりくんでいかなければならない…ってことだ。

ここまでくると、わたしのすべきことはもうないに等しい。
わたしにできることは、プレイグラウンドを用意して、そこで徹底的に遊んでもらうことだけだ。
徹底的に遊ばなければ、自由になれない。自分を日常から解放させられない。
だから、プレイグラウンドは必要不可欠だ。
だけど、作品としての完成度を求めはじめるなら、そのプレイグラウンドから離れていく必要があることもまた事実。
それが「作者」として立ち上がっていく…ってことだ。
物語の語り手として、authorとして。

それは、わたしにとってはちょっと淋しいことではあるけど、
でも、それでよかったな、って思う。

わたしに今できることは、
わたしの愛する人たちのための最後のプレイグラウンドを作ることだけだ。

「楽しい」って思ってほしい。
生きていることは、楽しいことなのだから。