かまれると死に至る場合もある危険生物。県水産研究センター(上天草市)への持ち込みは2例目だが、天草地方では近年、網にかかったとの情報が相次いでおり、県は漁や海水浴時の注意を呼びかけている。

ヒョウモンダコは体長約10センチほど。テトロドトキシンは唾液に含まれ、動脈などをかまれると、脳へ回り、めまいや呼吸困難を引き起こす
。青酸カリの850~1000倍の強さがあり、成人の場合、2ミリ・グラム前後が致死量。実際、オーストラリアで死亡例がある。

県水産研究センターによると、今回見つかった場所は上津浦(こうつうら)地区の海岸。4月9日、磯遊びをしていた周辺住民が見つけ、同11日に死んだ状態でセンターに届けた。体長9・2センチ、8・7グラムの成体だった。

天草地方では10年ほど前から、「漁の網にかかった」といった話が出ていた。2010年4月には芦北町のタコつぼ漁師が捕獲し、センターに持ち込んだ。
これが県内最初の確認例になった。本来は沖縄など南方の生物だが、2009年から10年にかけて福岡、長崎など九州北部で相次いで目撃されている。(井手祥雄)


ヒョウモンダコ=熊本県提供
◆ヒョウモンダコ=マダコ科ヒョウモンダコ属。インドネシア、沖縄など西太平洋の熱帯・亜熱帯海域の岩礁や、砂と小石が混じる浅瀬に生息する。
普段の体の色は岩場など周辺と同化させている。棒などで刺激を与えると、全体的に黄色になり、青い輪状の模様も浮かび上がる。その模様がヒョウ柄に見えることから命名された。

http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20120520-OYT1T00225.htm 

動物の生態ドキュメントを見ていると、飽きることがない。
特に「ダーウィンが来た」などでもよくやってるが、海の中の生態は、本当に見たことが無いような生物や、不思議な敵対・共存関係や、種の保存のためのさまざまな特異な進化に驚かされることになる。

大蛸の映像は時々見るが、昔からの大入道伝説の起源がわかろうというものだ。
北斎の絵を、思い出したりもする。
けれども、この「ヒョウモンダコ」といわれる毒凧の恐ろしさは、強力だ。
普段は岩場などで保護色らしいが、興奮させると黄色に変色し、ついには写真にあるような青い輪状の模様が浮かび上がるという。
そして、青酸カリの1000倍の毒性!
こんな蛸を捕獲したら、とんでもない量の毒物が精製されるのかもしれないな。

オウムの地下鉄サリン事件は、まことに「テロ」のとほうもなさを感じさせたが、それでも後の情報によると、サリン生成は数十億人の致死分までいったん製造されていたという話も聞く。
そのころ、捜査が入るという情報で慌ててサリンは処分され、実際に使用されたのは、ごく少量のサリンであった。それでも、あの数千人の阿鼻叫喚につながった。
これが、気球に乗せて、ばら撒かれていたらと思うと、身の毛がよだつ。
けれど、アメリカが終戦のためにというお題目で人体実験をした「原子力爆弾」でも、秘密裏に一部の紛争地域で使用された痕跡がある化学兵器にしろ、アウシュビッツの毒ガスにしろ、人間が不特定多数の一般市民の殺戮にいたる残虐さは、過去の歴史が教えている。

「ヒョウモンダコ」はたしかに不気味だが、所詮、自分の身を守るための、あるいは種の保存のための「進化」の形態に過ぎない。
人間の途方も無さに較べれば、可愛いものなのかもしれない。