サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

特需(ロンドンの魔力が通用しないテレビ売り場の閑散度80点)

2012年07月27日 | それでも世界は回る

特需なきロンドン五輪…TVが売れない

2012.07.22

 

五輪開催前にもかかわらず、家電量販店のテレビ売り場を訪れる買い物客は少ない=大阪市北区(撮影・志儀駒貴)【拡大】

 ロンドン五輪が間近に迫った7月中旬。大阪市内の家電量販店のテレビ売り場には、50~60型の大画面テレビが並び、開会式までの日数をカウントするパネルなども掲示されていた。

 しかし、来店客はまばらで、店員も「五輪でテレビが売れるという時代は終わったのかも」とため息をつく。同店では、前回の北京五輪(2008年)前よりもテレビの展示台数は大幅に減らしている。

 電子情報技術産業協会によると、今年5月の薄型テレビの出荷台数は前年同月比74.6%減の40万9千台。昨年3月の家電エコポイント制度の終了、同7月のアナログ放送終了前の駆け込み需要の反動で需要は低迷し続けている。

  □  □  □

 通常より1.3倍のテレビの販売が見込める-。この五輪開催イヤーの経験則が「今年は当てはまらない」とシャープの担当者は、厳しい表情をみせる。

 なぜなのか? 薄型テレビの国内普及率が今年3月末時点で92%(内閣府)に達し、完全な飽和市場となっているとともに、映像はテレビで見るというスタイルそのものが崩れつつあるためだ。

 10~30代を中心にインターネット経由でスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末などでスポーツを観戦する人が急増する中、ロンドン五輪でもNHKが一部の競技の生中継をスマホに配信する無料サービスを実施する。

 さらに、国際オリンピック委員会(IOC)が人気選手のフェイスブックなどにつながる専用サイトを開設。過去の五輪ではソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の文化が十分に浸透していなかったが、「ロンドン五輪では、だれもがSNSを駆使する」という声もあり、既存メディアには脅威だ。

 シャープなど家電メーカーは放送とネットを融合させた「スマートテレビ」を前面に打ち出し、需要の掘り起こしに懸命だが、「テレビ人口の減少をどこまで抑えられるかは全く分からない」(証券アナリスト)と逆風は収まらない。

  □  □  □

 「多額のスポンサー料金を支払ってまで契約を続ける意味があるのか」

 日本企業唯一の五輪最上位スポンサーであるパナソニックの関係者は、冬・夏季の2大会で70億~120億円程度ともいわれる高額な契約料に対し、こんな不満をもらす。

 1988年のカルガリー冬季大会から一貫して契約し、音響・映像(AV)機器などについて、自社製品の宣伝に五輪のロゴを使用できるなどの「特権」が与えられてきた。しかし、テレビ市場が不調な今、うま味が小さいどころか、“重荷”となる恐れすらある。

 パナソニックはロンドン五輪で放送用の3D(3次元)カメラなどをオリンピック放送機構に納入し、五輪初となる3D映像の配信を支援。伸び悩む3Dテレビだが、「迫力あるシーンを好む欧米では受け入れられる余地はある」(同社関係者)と期待を寄せる。

 また、103型の巨大プラズマディスプレーもロンドン五輪の組織委員会に計47台納入し、競技会場や選手村などに設置される。五輪で採用されると、製品価値が上がり「他の国際的なスポーツ競技団体からの発注も期待できる」。

 前期は過去最悪の赤字を計上するなど経営不振に陥っているパナソニック。通常のビジネスでは一般消費者のみではなく、企業や自治体などを獲得する方針に転じつつあり、五輪商戦でも同様に企業や自治体、スポーツ団体などをターゲットにしはじめた。

 「五輪ビジネスも一般消費者にモノを売るだけでは成り立たない」。同社関係者はこうつぶやいた。

     ◇

 ロンドン五輪開幕まで秒読み段階に入ったが、関連商品の特需が見当たらず、「今季の五輪はもうからない」との声も聞こえてくる。五輪商戦は転換期を迎えたのか。

ちょっと会社のPJで恵比寿に新しいスペースを構えることになったので、オリンピックも間近だし、テレビでもないとな、ということで量販店に見に行ったのだが、それが見事なまでにガラガラなのだ。

何年か前に日立なんかがプラズマテレビを思い切って低価格化で勝負!などと意気込んで1インチ1万円を打ち出し、大丈夫かしらと思ったことを覚えている。
それがあれあれという間に、1インチ2000円から3000円でも驚かないという時代になってしまった。
僕も20インチで2万3000円ぐらいの東芝のテレビがあったので、これでいいやとすぐに決めてしまった。

ありがたみもなにもないのである。

『三丁目の夕日64年』を先日見たが、もちろん東京オリンピックの年のなつかしき昭和の東京を描いている。
いつもの鈴木オートが東京オリンピックを見るために、奮発してカラーテレビを買うのである。
もちろん、近所の人も集まって、どよめきの渦となる。

田舎の僕の家も、モノクロテレビは50年代の末あたりだったと記憶しているが、からーテレビはやはり東京オリンピックを見るために父が自慢げに買ってきたのを覚えている。

もちろん、そのテレビは、緞帳に覆われていて、たぶん家の中では一番高い買い物であったかもしれない(父は戦闘飛行機には乗ったが、自家用車には乗らなかったので )

オリンピックだけではなく、もう買いたいものなどあまりない時代に入っている。
特需というのは、災害とか戦争とか以外には、発生しないような時代に入ってしまったのかもしれない。 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿