サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

創業家/鳥井春子(サントリー創業家)/99歳

2011年01月29日 | 毎日がメメント・モリ

<訃報>サントリー創業家、鳥井春子さんが死去 99歳


毎日新聞 1月28日(金)2時37分配信


 サントリーホールディングス(HD)=旧サントリー=の創業家の重鎮で、同社の実質的な大株主であり、鳥井信一郎前社長(故人)の母でもあった鳥井春子(とりい・はるこ)さんが、昨年10月1日に亡くなっていたことが27日、分かった。99歳。葬儀は親族のみで執り行った。

 非上場会社であるサントリーHDの発行済み株式の89%は、創業家である鳥井一族の資産管理会社「寿不動産」(大阪市北区)が保有している。春子さんは生前、サントリー文化財団と並び、寿不動産の株式の9.2%を保有する個人筆頭株主だった。

 サントリーHDは09年、キリンHDと経営統合を目指して交渉入りしたが、サントリー側は、統合会社の株式のうち、合併や増資など重要案件で拒否権を持つ3分の1超を寿不動産が保有することを強く主張した経緯がある。統合交渉は結局、企業価値の評価などを巡ってキリン側と折り合えないまま、10年2月に破談し、寿不動産はサントリーHDの経営を左右する存在として注目された。

 サントリーは1899年、故・鳥井信治郎氏が大阪で創業した。春子さんは阪急グループ創業者の故・小林一三氏の娘で、信治郎氏の長男である故・鳥井吉太郎氏と結婚。3代目社長だった故・鳥井信一郎氏の母であり、現社長(4代目)の佐治信忠氏の伯母にも当たる。創業者一族をつなぐ「ゴッドマザー」として知られていた。

 春子さんが保有していた寿不動産の株式は「生前にサントリー文化財団に寄付されたようだ」(関係者)という。【太田圭介】

いまどき、珍しい「ゴッドマザー」。キリンとサントリーの統合交渉は、息を潜めて見守っていた関係者も多いだろうが、破談に終わっている。
創業一族の拒否権の扱いが、最後まで引っかかったようだ。
サントリーは規模からすればそして社会的知名度から言えば、日本でも珍しい非上場企業である。
サラリーマン社長がほとんど大半になった日本の大企業のガバナンスから見れば、サントリーは不透明な部分があるかもしれない。
けれども、ヨーロッパあたりではいい悪いは別として、一族の支配で出来ているコンツェルンがゴマンとあって、それはそれで企業文化としてはユニークであるところも少なくはない。
創業家が解体されて、残るのは金融資本による実質支配になったところが多いのではないか。
起業家精神と創業一族、会社は誰のためのものか、という議論につながるかもしれないが、鳥井春子の死によってサントリーの文化も変化していくような気がする・・・合掌!


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