サーカスな日々

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1万人/高橋亨平(南相馬市医師)/74歳

2013年01月25日 | 毎日がメメント・モリ

病魔と闘い被災地支え…高橋医師死去 復興の思い永遠

産経新聞 1月24日(木)7時55分配信

 ■新しい命に希望「子育てのできる南相馬に」


 「やり残したことがある」と被災地にとどまり、地域医療の屋台骨となった医師が亡くなった。東日本大震災で大きな被害を受けた福島県南相馬市で、末期がんのため「余命半年」と告げられながら診療を続けた「原町中央産婦人科医院」院長、高橋亨平(きょうへい)さんが22日午後、肝機能障害のため南相馬市内の病院で死去。74歳だった。

 高橋さんは福島県立医科大を卒業後、昭和46年から原町市立病院(当時)で産婦人科医を務めた。55年に開業し、取り上げた赤ちゃんは1万人を超える。

 「自分のやれることをやらなければ」。多くの市民が避難し、医師不足が顕著になった南相馬市。それでも地元に残り、診療を続けた。

 強い意志の宿った体は病魔にむしばまれていた。平成23年5月に大腸がんが発覚。転移も判明し、「余命半年」の宣告を受けた。しかし、「子育てのできる南相馬に」との思いを胸に新しい生命を取り上げ、被災地の医療を支えた。

 数週間に1回、福島市の病院で治療を受け、痛みや吐き気などの症状と闘いながら、「南相馬、そして日本の復興のため、まだまだやり残したことがある」と、昨年12月に入院するまで診療を続けた。

 南相馬市のよつば保育園の副園長、近藤能之さん(46)は、高橋さんらと保育園の除染を行うなど、子供たちのための活動を展開。昨年12月17日に開かれた74歳の誕生会で会ったのが最後となった。

 「『女性と子供がいないまちは未来がない』と、口を酸っぱくして言っていた。がん宣告後は鬼気迫るものがあり、進まない復興へのジレンマも抱えていたようです。いつも南相馬のことを心配されていた」と話した。

 医院では通常通り診察が行われたが、入り口には訃報の知らせが貼られた。南相馬市小高区から原町区に避難する川村美月さん(46)は震災後、鬱症状になったが、高橋さんの診察を受けてから改善したという。「冗談を言ったり、とても話しやすく優しい先生でした。最後にお礼の言葉を言いたかった」

 長年にわたる地域医療の功績が評価され、24年度の「産科医療功労者厚生労働大臣表彰」に選出されたが、22日の表彰式に出席することはかなわなかった。(大渡美咲)

 高橋さんの密葬は25日に近親者で行う。本葬の通夜は2月9日午後6時、葬儀・告別式は10日正午、南相馬市原町区橋本町2の48の2、「はらまち斎苑 愛月記」で。喪主は長男、晋一郎(しんいちろう)氏。

高橋医師の献身的な活動は、ニュースでも何度も取り上げられたし、南相馬に支援に行っていた知人からも聞かされた。

「女性と子供がいないまちは未来がない」という高橋医師の言葉はその通りだ。
高橋さんは1980年に開業以来、この地で1万人以上の赤ちゃんをとりあげている。
その取り上げた赤ちゃんたちが、若い母親になり、幼い子供をかかえ、フクシマ被爆の接点の南相馬市から避難したり、家族が別々に住むようになったり、場所によっては住み続けたり、戻ってきたりしながらも、当たり前だが不安の日々が晴れることはない。

そんな地元の人たちにとって、高橋医師のような存在は、どんなに頼りになるだろう。

幼稚園の除染活動も、率先しておこなってこられた。
けれども。
当たり前のことだが、南相馬の子供たちの人口は減っている。
幼稚園も厳しい環境で維持せざるを得ない。
桜井市長の焦りの色も濃い。

そんななかで政争に明け暮れる政治家や、現場を知らない中央官僚や、膨れ続ける除染予算も実際は不正に払われたり、非合法に被爆物が捨てられたり・・・。
なにより最終の処分場の目処もつかないし、福島の子供たちにとても迅速で適切な検査が行われているとは思えない。


そんなことがどれだけ絶望的に山積みしていても、高橋医師の前には、患者さんが列を成している。
しかも自らは病に侵されている。
高橋医師はこの12月まで、痛みに耐えながら、被災地の母子を支え続けてきたのである。

僕たちは、同じ医師の免許を持ちながら、自分たちの「ムラ」の利害に終始している「おえらい医者」たちをいやになるほどこの間見てきた。
高橋医師の奮闘など、その「おえらい医者」たちのハートには、永久に届くことはないだろう。
けれども、患者さんや相談に来る被災地の母子をはじめとして、見る人は必ず見ている。
高橋医師に続く医師たちは、かならず多く存在していると思いたい・・・合掌!
 

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