朝の体操が終わったところで新しく入ってきた介護士さんの挨拶。身体のがっしりとした若い男性。会話も臆することも無く利用者とも良く話をしているようです。 世の中では介護施設の職員は給料も安くてその上きつい仕事で敬遠する人が多くて、なかなか人材を確保することが困難なようです。
最近やめていく人の原因は嬉しい出産(これは喜んで送り出せます)、交通事故が原因で鞭打つ症になり仕事が続けられなくなったこと、持っていた持病が悪くなってしまった、とそれぞれに已むに已まれぬ理由があるようです。すぐに補充は出来にくいようで皆で繰り回しをしながら踏ん張っているようです。幸いなことに隣の介護施設もありますのでお互いに手伝をしながらやり繰りしています。 不自由は起きないので助かります。
そんな中、新しい介護士さんが加わり力もありそうなので役に立つことでしょう。利用者からもいろいろ聞かれていました。 今まで何をしていたの。どこの出身。今何処から通っているの等
何処から通っているのと聞かれて答えている彼の声。今どこと言ったの、確か隣の市で町名は懐かしいところだわ。彼がホットパックのベルトを外しに来たとき「N町から通っているの。」 「はい。」 「N町のどの辺ですか。そこに自衛隊があるでしょう、近くですか。」 「自衛隊の隣です。」 「隣って研究所と公務員宿舎があるでしょう。その辺ですか。」
「公務員宿舎に今もいます。」 私が55年前までいた研究所官舎の隣とは!
急に55年前に逆戻りして、懐かしさも、思い出も湧き上がった。