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資料 2014/02/13 僕たちの失敗

2014-02-13 16:15:06 | 巨大マスメディアは真実を報道せよ!

熱血!与良政談:都知事選、私たちの敗北=与良正男

2014年02月12日 東京夕刊

 舛添要一氏が大勝した東京都知事選。「脱原発を掲げた宇都宮健児氏と細川護熙氏が一本化していたら」とか「小泉純一郎氏本人が出馬していたら」とかの声が今も聞こえるが、いずれも「たら」「れば」の話である。脱原発の訴えが東京の人たちの間で大きなうねりとならなかったのは紛れもない事実だろう。

 細川氏が敗戦の弁の中で語った「原発を争点とさせない力が働いた。マスコミの半分くらいはそうだった」との言葉が印象に残る。「負け惜しみ」と言ってしまえばそれまでだが、一面、今度の選挙のポイントを突いていると思うからだ。

 都知事選が始まった直後、「原発を争点にするかどうかが最大の争点だ」と私はテレビで語った。マスコミも真っ二つに割れたのだ。かねて脱原発を訴える私たち毎日新聞や朝日、東京各紙は「電力消費地で争点にするのは有意義」との立場。「原発ゼロは無責任」と批判してきた読売、産経は「エネルギー政策を決めるのは国で都知事選の争点にはなじまない」と強く主張した。

 先週、本欄で「NHKは都知事選を盛り上げたくないのでは」と疑念を記したが、テレビは民放も含めて「原発問題をクローズアップすること自体が細川氏らに有利な報道とみなされる」と恐れたのだろう。総じて積極的とは言い難かった。

 要するに毎日などの主張が大勢となって、選挙戦の構図を動かすまでには至らなかったということだ。その意味では私たち、いや、新聞とテレビ双方に関わっている私自身の敗北でもある。

 そして憲法問題にせよ、歴史認識問題にせよ、首相の靖国参拝にせよ、今度の候補者の中で私たちとは最も対極に位置する田母神俊雄氏が60万票余りを獲得した事実もまた、私たちは率直に認めないといけないと思う。

 もちろん、だからと言って考えをふらふらと変えるわけにはいかない。今後は「国政と都政は違う」と言っていた人たちが一転して、「これが民意だ」とばかりに安易な原発再稼働に突き進む可能性がある。まずはこうした動きにはブレーキをかけていかなくてはならない。

 私たちの主張が簡単には通じなくなっている時代だ。それを認めるからこそ、より踏ん張っていかなくては……と考えている。(論説委員)

 


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