ベルばか日誌

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へ 平民どもは裏口へ

2013-02-01 16:14:09 | カルタ
同じ議員であっても、平民議員は三部会議場の正面入り口からは入れません。
こう言い切ったドルー・ブレゼ候は実在の人物で、儀式などを取り仕切る式部長官だったそうです。



平民どもは裏口へ、この言葉を聞くと思い出すことがあります。
以前サイトに「派遣のアンドレ」を連載していた頃にも、私の派遣時代の思い出としてこのブログで記事にしたので、お読みになっている方、ご記憶の方もいらっしゃるかと思いますが、まあ語らせて下さい。


10数年前、当時私が派遣されていたのは、某大企業のIT系関連会社でした。
会社の入っているビルは25階建くらいのお洒落なビル、社員の人たちはICカードの社員証で自動改札のような正面入り口から入り、20台くらいあるエレベーターでオフィスへ向かいます。
ところがこの会社には、私のような派遣社員だけでなく、システム開発プロジェクトの協力会社から大勢のエンジニアさんが出社していました。
おそらく数百人に上ると思います。
この正社員でない人々は社員証がないため、正面入り口からは入れません。
外階段から地下2階に下り、通用口から入り、荷物用エレベーターでそれぞれの階のオフィスに行くのです。
荷物用エレベーターは30人くらい乗れましたが、2台しかありません。
朝の出勤時間には、数百人がこのエレベーターを利用するわけです。
タイミングが悪いと、10分くらい、通用口で押し合いへしあいして待つのです。

大企業様に雇っていただいている身分ですし、みんな文句も言わず黙って待っていました。
(雨の中入場を待つ平民議員のような情熱とかは、多分なかったと思います。)
私の上司にあたる人は、「僕ら『出入り業者』扱いだから」と笑っていました。


私のいたプロジェクトチームが解散になる2~3週間前に、やっと「出入り業者」にも入館用ICカードが貸与されることになり、私はカッコいい正面入り口から入ってカッコいいエレベーターでサクッとオフィスに行けるようになりました。
ええ、2~3週間だけでしたけど。


他の会社でも、雇用形態による待遇の差、っていうのはあると思います。
正社員・非正規社員、とか、語り出したらきりがないくらいあることでしょう。
だけど、正社員じゃない奴は裏口へ、っていうのも、今考えると結構すごかったなあ、と思ってしまうのです。


その話、前にも聞いたわよ、っていう方々、どうもすみませんでした。

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2 コメント

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派遣の思い出 (通行人C)
2013-02-06 15:12:52
それはすごい会社ですね。
私も色々な会社に派遣で行きました。
分け隔てがあまりなかった会社は今も残っており、派遣の使い方がドヘタで しかも差別を楽しんだ会社は、息絶え絶えなのが多いような。
世界に恥をさらした電力会社も、下請けをすさまじく見下していたようですね。
結局、頭がよかったのはどちらか、という話になる気がします。
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コメントありがとうございました (Kime)
2013-02-07 09:25:29
通行人C様
コメントありがとうございます。
上記の思い出は10年以上前のことで、おそらく入館に関しては今は改善されているかと思います。
実はこの会社の親会社(超大企業)の東京本社にも派遣で行ったことがありました。社員の人たちは有能な人が多かったですが、エリート意識も高かったです。
一度だけそこの社長さんをお見かけする機会がありましたが、まるで印籠を掲げた水戸黄門のよう、周囲の人々が平伏していて、時代錯誤っぷりにビックリしたものです。
この会社、きっと企業風土は大して変わっていないことおでしょうが、今でも生憎健在です(笑)。
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