氣まぐれ剣士の言いたい放題

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783 始末

2010-05-14 13:25:31 | Weblog
氣まぐれ剣士の言いたい放題

783 始末

 「商いは“始末”が大事」
         玉置辰次(半兵衛麩第11代当主・会長)
『致知』2009年10月号「三百年続く老舗の訓え」より

幼い頃、父と一緒に行った近所の風呂屋で、こんな話をしてもらったことがありました。

「新しい手拭いで顔を洗ったら気持ちええやろ。でも汚れて薄くなったからと言って、すぐに捨てたらあかん。折り畳んで縫えば、雑巾になる。

その雑巾がボロボロになったら、干して機械の油拭きにすればいい。その油拭きは火にくべるとよく燃えるから、風呂を炊く時に使えばいい。

そこまで使い切ってやっとお終いや。だから新品を下ろす時には、ほんまにいま、それを下ろさんとあかんのかをよぉく考えなさい。

新品を下ろす時が『始まり』で、捨てる時が『終わり(末)』。

だから『始末』と言うのや。この始末をしっかりするかせんかで、大きな違いが出てくる」

この時は洗い場の曇った鏡に指で、ある時は火鉢の灰に火箸で字を書くなど、父はその時その場に応じた分かりやすい例え話を用いながら、商いの心得を聞かせてくれたのでした。


そうだったんですね、「始末」とは「始まり」と「終わり(末))という意味だったんですね。初めて知りました。

小生、不祥事の「後始末」は得意なんですが・・・。
以上