氣まぐれ剣士の言いたい放題

氣まぐれ剣士が剣道その他を思うままに書いています。
一度のぞいてください。

434 4年間の有休で世界旅行(3)

2006-12-13 07:52:48 | Weblog
氣まぐれ剣士の言いたい放題

434 4年間の有休で世界旅行(3)


―― 彼らにとっては通りすがりの旅人ですよね?
そう、それなのに、自分を助ける義務も必要も何もない人たちが、ここまでしてくれて……。村のおばちゃんが日本風のお粥を作ってくれたときには、もう号泣しましたね。1週間ほどで何とか回復し、シェリフに薬代も含めてお礼を渡そうとしたら、受け取らないんですよ。「自分たちの国にいる間は、僕たちが全部面倒見る。金の問題じゃない」って。誇り高い人たちです。

このギニアでの出来事は、自分とってすごく大きかったですね。自分は「生きている」のではなく、人やタイミングなどいろんなことを含めた大きなものに「生かされている」と気付くきっかけになりました。結局1年1カ月かけてアフリカ大陸を縦断し、最南端の希望峰に到着。その後、ユーラシア大陸に向かいました。

―― 休みなく、続けていかれたのですか?
そうです。イタリア経由でトルコに入り、イスタンブールからスタートです。トルコからイランを通ってパキスタンに入りました。パキスタンと中国の間に、標高が4730メートルあるクンジェラーブ峠というのがあります。ここまでは距離にして550キロくらい、5日か6日、ずーっと上り坂が続くんです。

―― かなりキツそうですね。
いや、基本的に上り坂って気持ちいいんですよ。上り坂だと、自然と対話をしたり自分の内面と話したりするようになるんですね。感覚が研ぎ澄まされていって、余分な垢とか諦めとかそういうのがどんどん落ちていきます。浄化されていくような感じです。それが1時間とかじゃなく5日、6日上がりっぱなしだとすごい。風、空気、光、湿度、見るものすべてが自分の中に入ってきて、浄化されていきます。これが自転車のいいところです。


 小生、臆病なので一人で旅行なんて行こうとも思いませんが、全然知らないアフリカの地で赤痢とマラリアにかかったら、心細いを通り越していますよね。
 村で最後の薬をくれたり、めったに食べられない鶏を食べさしてくれたり、やはり、最後はお金じゃないんですね。この感動は言葉では言い尽くせないでしょうね。


まだまだ続きます。
次回もお楽しみに
以上