氣まぐれ剣士の言いたい放題

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771 書の道を行く

2010-03-05 13:49:08 | Weblog
氣まぐれ剣士の言いたい放題

771 書の道を行く

人気書道家、武田双雲さんのお話です。

双雲さんが書道家として独立したのは25歳のときです。
大企業での安定した生活を捨ててまでも、大好きな書道で生きるという冒険をしたかったそうです。

双雲さんの運命を変えた出来事は、ストリートミュージシャンとの出会い。
双雲さんはその場から動けなくなり、涙を流すほど感動しました。
そして、自らも路上で書のパフォーマンスをすることにしたのです。

しかし、現実は甘くありませんでした。
自分が一所懸命書いた傑作を並べても、誰も立ち止まってくれないという状態が続き、彼の自尊心は大きく砕かれます。

そこで、双雲さんは発想を転換します。
最初は、お客さんに「すごい」と言われたいという思いから、自分がうまく書けたものを置いていただけでした。が、それではお客さんは感動してくれません。
そこで、「あなたの言葉を書きます」という看板を立てて、その人の話を聴き、その人の書いてほしい言葉を書いてあげるようにしたのです。

すると、だんだんお客さんが集まり始め、感動して涙を流してくれるようにもなりました。

「相手の立場に立ち、相手の話を聞き、自分の心が動いた状態で書く。
そうするとことで、感動してもらえる書が生まれる」このことを、双雲さんは路上(ストリート)で学び、書道家として前進していったのです。


武田双雲さんは、NHKの大河ドラもの「天・地・人」の表題を書いた書道家ですね。小生も彼の書本を持ってます。
なかなかユニークな書体ですね。

そうですね、ストリートで活躍するのは、見た目より大変でしょうね。どんなときも、自分から見た目と、相手から見た目の両方を持つことが必要かも知れませんね。