私たち5人(イスラエル人、ドイツ人、日本人)の為に、ガイド4人、ポーター20人がついて、7日間一緒に暮らします。皆んな下りるまでチームです。
トップガイドのバラッカは優秀で、その采配はとても上手でした。
私は皆んなに比べて歩みが遅いので、オマリーが私に付いてくれて、ずっと一緒でした。
登頂日、皆んなは夜中の24時に出ますが、「妙子は足が遅いから、1時間早く23時に出ろ」とバラッカに言われました。
ガイドのレオンが案内してくれ、私の後ろにオマリーが荷物を持って付いてくれます。
富士山を登る様に、ヘッドライトの列が続きます。
3時から4時が一番寒いからと言われたけど、とっくにもう寒い!
風が凄い!何mの強風かわからないけど、スペシャルだと言ってましたが、とにかく、右側から吹くので、右側が寒くて。
ホカロンを右腕に入れても効きめ無し。
時には風でよろけて。
なんで今日はこんなにウィンディなんだ!
何も遮るものが無い頂上への道。風が吹けば、もろ当たる。
空気はだんだん薄くなる(当たり前)ので、呼吸を意識して吸わないと足が出ない。
列が渋滞で足が止まった瞬間に、睡魔か酸素不足かでフウっと意識が飛んでよろけた。
早く太陽よ、出てくれ!と祈りながら。
やっと日の出を見れたのは、8合目か9合目。
でも全然暖かくならない!
待ちに待った日の出なのに!
もう体力の限界かと思った時、私を追い越して先に頂上に着いた4人が戻ってきた。
「あと20分、ママ、頑張れ」と皆んなに励まされたが、すぐ目の前に頂上が見えるのに、苦しくて、死ぬほど苦しくて。(涙)
「この一歩を出し続ければ、いつかは目的に達する」
そう自分を励ましながらでしたが、その一歩が出ない。「もうここまで来たので十分」何度も諦めかけた時、ガイドのレオンが手を繋いでくれました。
頂上に着いたのは朝の7時。8時間ほとんど休まず(寒くて休んでなんかいられない)歩き通し。
一歩一歩が物凄くゆっくりで。
今まで経験した事のない、めちゃくちゃ、寒くて(バラッカはマイナス17度だと言ってた)、息苦しくて、風で体力奪われた、苦しい苦しい登りでした。
頂上に着いた時、何故か泣けて、泣けて。
今、こうして記録を書いていても、思い出して涙かウルウル。
やって良かった!
あのアフリカの夜明け。
広大な風景。
アフリカ人との交流。
全てが、すべてが、一生の宝物です。
応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
日本に帰ったら、子ども達の為にコンサートを企画します。
皆さまのサポートをお待ち致します。