何気ない風景とひとり言

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當麻寺の石燈籠

2018年05月05日 | 最古・唯一などの遺構

【奈良・葛城市】日本最古の石燈籠。
白鳳時代(奈良時代前期)の造立とされる。 伝推古天皇二十年(612)創建の當麻寺の金堂の南側(双塔側)正面に佇む八角石燈籠で、国の重要文化財に指定されている。 百済から伝わった仏に燈明を献ずるための石燈籠....八角形の石燈籠は平安時代以前に多く造られ、鎌倉時代以降は六角形が主流になったようだ。
八角石燈籠は、金剛山地の北部に位置する二上山から切り出された凝灰岩で造られていて、高さは2.27m。 基礎部がかなり風化しており、笠・宝珠いずれも破損している。 火袋は木製の後補で、竿は銅張り太い円柱で中央に二筋の節(珠紋帯)を巻いている。 八角形の中台下面には力強い蓮弁が上に向かって彫られている。
お椀を伏せたような笠に蕨手がないが、蕨手がないのは新羅に見られる様式から古様を示していて、白鳳時代の遺構であることを裏付けている。
日本最古の官道「竹内街道」沿いに位置している當麻寺で、約1300年前から佇み続けている八角石燈籠....重厚にして素朴な造形に魅了される。

金堂南側の切妻造銅板葺の覆屋に佇む現存最古の石燈籠(国の重要文化財)
 
最古の石燈籠は基礎部がかなり風化&磨滅....笠・宝珠とも破損、火袋は木製の後補、八角中台の下面に請花、笠に蕨手がない/伏せ椀形の笠の径は、下部に古代形蓮弁が彫られた中台より小さい
 
入母屋造本瓦葺の金堂(鎌倉時代再建)の前に立つ石燈籠は白鳳時代(650~710年)の造立
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