着物を着た母と一緒に撮った一枚の写真があったのを
覚えている。
黄色く色あせていたから、古くなるまであったのだろう。
その写真もどこにいってしまったのか、わからない。
その写真には写っていないが、その写真を撮った人の
横には大きなサクラの木に満開のサクラが
咲いていたことを覚えている。
不思議なものでその写真を撮ったことさえ覚えて
いないのに、その場所のことは今でも覚えている。
サクラが日本人にとって特別なのは、思い出の場所に存在
するからかもしれない。
残念ながら、沖縄にはソメイヨシノはない。
本土だと満開に咲くサクラが入学式・新社会人を
応援するように咲いている。
沖縄だと入学式あたりに黄色い花を満開に咲かせるのは
イペーの花。ブラジルの国花としてブラジル人にとっては
特別な思いをよせる花だとか。
ブラジルでは国の独立記念日9月7日に咲くそうだ。
そのイペーの花も毎年、この時期には満開に咲くのに、
今年はまだ咲いていない。
今年は気候に少しズレがあるようだ。
