うんたま森のキジムナー

義理

祖母は、教壇に立っていた人で、「仁義」と
いう言葉を口にした。「仁義を大切にしなさい。
義理人情のあつい男になりなさい」
「仁義、義理」という言葉は、一部のややこしい
人達か、渡世人、木枯らし紋次朗がスクリーンの
中で、おひかえなすって!」というのを思う浮か
べるが、「仁とは人の良心、義は人の道」と説いた
のが孟子の言葉だと知ったのは、ずいぶん大人に
なってからのこと。

祖母が諭したように、義理人情にあつい男に育った
のか、どうかは自分ではわからない。ただ、今でも
祖母の言葉が心に残っている。沖縄での生活は
お祝い事が多い。宮古島にきた当初、あちこちの
お祝いに呼ばれた。中にはお祝いの席で初めて会う人
の祝いにも呼ばれることも多々あった。
お祝いには、祝い金として三千円ほどが相場で、
「おめでとうございます」と台所に立つ奥さんに渡す
のが礼儀。祝儀袋には名前を書いて渡すので、お祝い
に来た人が誰だかわかる。慣れない頃の島での生活、
これが後に大変なことになるとは知らなかった。

子供が入学を迎えたとき、漁師仲間くらい数人がお祝い
にくるだろうと、簡単なもてなし料理を作って待って
いると、数人どころか次から次へと、見覚えのない
人までやってくる。夕方の5時頃から人が来はじめて、
夜中の12時を過ぎてもまだ駆けつけてきた人がいた
おそらく小さな結婚式並みの100人とまではいかない
までも、それに近いくらいの人数が来たのでは
ないだろうか?お祝いに行くと、お祝いが返ってくる。
これ、島の生活の「義理」私が学んできた義理とは
若干異なるが、義理は義理。今では、よほど親しい
人か、呼ばれないかぎりお祝いに行くことはない。
    
       ↑たくさん咲いてます。

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