うんたま森のキジムナー

オバァ

オバァからカラカラ先生に、
「野菜があまっているから取りに来い。」と電話があったのが
一昨年が最後だった。公設市場が取り壊しになっても、
公設市場跡地で、野菜を売っていた。
オバァがセリに行かなくなってからは、たまにカラカラ先生に
電話があるていどで私は、ほとんど会っていない。

オバァとの付き合いは、20年以上で、10年以上は毎日
セリまでの送りをさせられていた。それも公設市場の
取り壊しとともに終わった。
ときたま前を通りかかるときに、出来るだけ見つからない
ようにしていたが、最後の方は元気がなかったようだ。
野菜を売っていた場所にオバァの姿がない。
やはり気になって、病院で働く看護師に
「こういうオバァは入院してないか?」と
聞いても入院はしていなかった。

風の便りで「家族の元で暮らしている。」という話を
聞いて少し安心した。あれほど誰の世話にもならないと
言い張っていたけれどいつまでも元気でいられるわけではない。
家族といるのなら、それでいい。もう会うこともないだろう。

カラカラ先生がオバァの家の近くを通ったら、家は
なくなっていて更地になっていたそうだ。
そんな話を聞くとさびしくなる。あれほど毎日、毎日通った
家が無くなっているなんて、なんともいえない寂しさがある。
次にオバァの事を知るときは、新聞で知ることになるだろう。
オバァには世話になった。
いろんな話を聞かせてもらった。いろんな事も
教えてもらった。元気でいてくれればそれでいいと
思っていたが、どうやらあまり元気そうではないようだ。



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