こうなるともう止まらない。打ち出し後に取材を受けると、「花咲かせてくれよコノヤローって感じですね。せっかく来てるんだから。もうちょっと気持ち出せよー。剣道部のあれ(竹刀)でケツを2、3発たたいてあげたい。気合入れてやらないと。引き締めてやらないとですね」。思いのたけをぶちまけた。

 さすがに「それあんまり言うと。それくらいの気持ち。まあ、それをやっちゃいけない。師匠だったらおれは大問題を起こしてるかもしれないけど」と笑いながら冗談だと説明したが、これでもまだ止まらない。

 「一匹のオオカミになってほしい。世の中でぼくだけだって、集中してほしい」

 ダグワドルジさんは優勝25回の大横綱。モンゴルでは受け継がれるDNAが信じられている。

 「血のつながりがあるから。(自分は)横綱になった人間なんだから血の中のものを守ってほしい。せっかく水をあげているのに、もっといい花が咲くように、通り過ぎるときにみなさんが振り向くような人になってほしい。自分のためにやってるんじゃないか。わが道をつくれよ」。愛情あふれるメッセージを送り続けた。

 豊昇龍に連絡をするか? と聞かれると「なぜ? いや、しなくてもいいんじゃないか」と突き放した。これも愛情。豊昇龍もそれは分かっているはずだ。」(原文ママ)