対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

市井三郎のベイコン帰納論

2018-10-01 | ノート
市井三郎は『哲学的分析』(岩波書店、1963年)でベイコンの帰納法の再評価をしている。「特殊から一般へ」推論するものとして帰納法は矮小化されて定着したものである。これに対して「真の帰納法」は「経験から法則を引き出し定立する方法」と「法則から新しい実験を演繹し導出する方法」を組み合わせたものである。
市川にとって、ベイコンの「真の帰納法」は「実践→仮説→演繹→実践(的検証)というサイクルのくり返しと、その過程における認識深化のための諸格率とを、さまざまな角度から考えるところの多面的・全面的な探究の論理学である」。

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