10月12日夕方、仕事場の電話が鳴ったので出たところ、久しぶりに福岡のWちゃんのお母さんからでした。とても弾んだ声で、すぐ何かいいことがあったのかなと思いました。
挨拶もそこそこに、「自力で排便ができた」 と報告してくれました。本当に嬉しい話です。Wちゃんは二分脊椎症患者、ご存じのようにこの病気は、自力排便・排尿ができにくいのです。
Wちゃんは、かねてからかかりつけの医師に勧められて下剤を飲んでいました。6月21日にプールの授業があるので便の漏れが気にり、前夜、いつものように下剤を使ったのですが出なかったというのです。
「これは、使わない方がいいのかも?」
お母さんの判断で薬を止め、その日から指圧だけにしたそうです。
実は今年から、川越まで通うことができない遠距離の3人のお母さんに、基本指圧の、ことに排便に関する圧し方を教えてきたのです。このお母さんも指圧を覚えて、自宅で子供を圧すことにチャレンジしてから9か月以上になりました。当初、素人が圧してどの程度効果が出るか不安もありましたが、思ったより効果的なのでびっくりしています。
親子ですから最初から信頼関係は最高です。それが効果にプラスとなっているようですし、子ども達は皆、圧されるのが大好きなようです。指圧は、親子のスキンシップには最高なのです。ただこのあとが大事です、それぞれの方々の 「ネック」 が私には、見えています。1人1人の状態を聞きながら、慎重に進んでいこうと思っています。
Wちゃんは薬を止めた後も、便性が大変よい状態です。もっともっとよくなってほしいと願い、心から応援しています。
「女は弱し、されど母は強し」 といいます。子供を守る母親の一念は、考えられない力も発揮するのです。ただし子供の病状は三者三様です。同じ状態に進まないからといって、お母さんの一念が弱いわけではありません。「焦りは禁物」 です。
3人のお母さんの頑張りに敬意を表してエールを送ります。頑張りましょう。