染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
でも日記は苦手。
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「ほっこり」と「もっこり」と「まっこり」の区別

2015年09月18日 | 店主の一日
新聞を見ていたら「やばい」を「とても素晴らしい」みたいな意味で使う人が随分増えたと書いてありました。
なるほど、確かによく聞きますね。文化庁の行う「国語に関する世論調査」によるのだそうです。
「うざい」と使う人はちょっと減ったとのこと。いいですね。どうも「うざい」に馴染めない一人です。
言葉は生きているってことでしょうか。
その事自体を否定をするわけではないのですが、最近どうも「ほっこり」が変です。
「ほっこり」という言葉を初めて聞いたのは、京都で勤め始めた時です。
小さな(すいません。マツオカの親父さん)悉皆屋に籍をおいたところ、事務の竹岡さんなんかが使っていました。
「はぁあ、なんや今日は市役所行ったらほっこりしたわぁ」みたいな感じです。
初めて聞く言葉でしたがどうも「疲れた」みたいなニュアンスです。
もうちょっと疲労度が上がると「しんどい」みたいになるようでした。
その使い分けは実に微妙でした。
ネットで調べると「ほどよい疲労感」とか「肉体的疲労よりも心的疲労」「気疲れ」みたいな書かれ方も見えます。
発する側からするとどちらかというとマイナスイメージの言葉かと思います。

ところが最近、見かける「ほっこり」はどうも違います。
すっかり「こころが温まる」とか「やすまる」みたいな雰囲気に変わってしまっています。
語感からそちらのイメージが定着してしまたようです。
ネットの台頭もあってか、後から出てきた言葉が完全に席巻した感じさえあります。
先日、京都で宿を探していたら「ほっこりする京の宿」みたいな事を書いてあって、「おいおい、そんな宿、全く泊まりたくないぞ」って感じでした。

かく言う十日町にも語感を使ってプラスのイメージで使っている団体があって、聞くたびにムムムと思ってしまいます。

言葉は時代や世相によって使われ方が変わっていくのもやむを得ないことかもしれません。
そのうち「ほっこり」と「もっこり」と「まっこり」の区別がつかなくなるかもしれません。


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