北のとうさんの鉄道旅・アマチュア無線JA8HBO

札幌に住むおやじが北海道を中心に鉄道旅の話題や無線の話題も織り交ぜてぼやきます。アマ無線のコールサインJA8HBO

積雪を前にJR北海道の特殊性を思う

2012年11月04日 | 日記・エッセイ・コラム

国鉄民営化の際に「経営安定化基金」がいわゆる三島会社に交付されたわけだか、バブル崩壊後の低金利の中では、思うような運用益も上がらず、鉄道運輸機構に貸し出す形で運用益を取り繕ってきた。同時に各社は各種の関連会社を設立して利益を確保しながら今に至った。
特にJR北海道は交通手段の自動車依存へ変換が進む中で、綱渡り的な経営を強いられながらしのいでいるわけだが、近年は、札幌周辺に経営資本を集中し一層の経営合理化を進めつつある。
昨年度は300億円を超える鉄道運輸での営業損失を計上した中ではやむをえないのか。
しかし、経営安定化基金に依存する経営が続く限りは、地方路線の安易な切捨ては許されないのではないのかと考える。
江差線の木古内・江差間の廃線は譲るとしても、貨物列車の廃止にも結びつきつつある石北線の放置は公共交通機関の責務を果たしていない。
室蘭本線からの普通電車の撤退に伴う、時代錯誤的なディーゼル化は、省エネルギーと温暖化防止の観点からも、あまりに安易な選択と感じられ、批判されるべきものと考える。
さらに、石北線の貨物輸送をトラック輸送に転換するなどというのは、信じられない暴挙ではないか。
さらに沿線自治体の非協力的な態度と無関心も、JR北海道の独断専行を許していると考える。
新幹線頼みと親方日の丸体質のの自治体と経済団体そしてJR北海道は、将来にわたっての公共交通のあり方をしっかり見据えているとは思えない。
冬期間の欠航率の高い丘珠空港を観光のハブ空港化にするなどという
一部経済団体の在来線無視の態度も、その典型例かもしれない

わずかな雪でいとも簡単に閉鎖される片側一車線の高速道や凍結した路面の危険性と比較すれば、北海道では鉄道輸送の果たす役割は大きい。
雪道での自動車運転の怖さを甘く見る利用者は、マイカーで移動すればよいが(笑)
昨冬の雪害による大量運休を、単に自然災害と逃げるのではなく、前向き
な解決策を講じてほしい。
自動車社会と正面から向き合って鉄道の快適性を確保しなくては!!

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