真剣道外伝★無端晟輝の残日録

真剣道・基道館宗師範の残しておくべき余談集

師を襲う

2019年05月31日 | 転換点

武道の世界では師を襲った者が正統である。

すなわち、館名、武号など、ずらずらと証拠が並ぶ。

わけても、業前はその道場の館風が色濃く反映する。

 

ところが、そういうことも知ってか知らずか、各連盟単位で時の権力になびき、まともな居合者からはじき出される方もある。

どこまで行っても、「師匠は誰、その師匠は誰」というのがこの世界の「貫目」であろう。

 

だから、師匠をおろそかにして、道場をやめたり、または自分で派閥を作ったり、新しい流派を名乗っても、所詮は甲斐なきこととなりはてる。

 

それは、古流を標榜しても伝統に恭順していないという、自己矛盾だからだ。

 

師をないがしろにして、偉い人にすり寄り「出世(笑)」したからと言って、弟子たちがみんな去っては元も子もない。

 

人の世の「あはれ」が身にしむ今夜である。

 

 

 

 

 


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