黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『となりの姉妹』長野まゆみ(講談社)

2007-04-25 | 読了本(小説、エッセイ等)
友人たちとともに営む、手作りの洋服を売る店で働く佐保には、8歳離れた兄・立彦がいる。
子供の頃は、神童と呼ばれるほどの優等生だった彼も、今では妻子がありながら放浪癖のある風来坊。
そんな彼が半年振りにふらりと帰ってきた……どうやら近所の酒屋“菊屋”の小母さんの葬式に出席する為らしい。
佐保の家の隣には、逸子と咲也という姉妹が住んでいるが、そこが昔藪だった頃、たくさんの鏡が埋まっていたという。その鏡を埋めたのが、小母さんの姑で、ぜひその理由を訊きたかったのに、という兄。
その小母さんが“イッコちゃんえ”と記された封筒とその中に入っていた古びた男の写真を遺していたという。逸子への縁談相手の紹介の写真とも思えるが、写っている人物はどこの誰ともわからない。
彼女が身の回りの物でおこなっていたらしい、不思議な“しりとり”の符丁を辿り、その真意を探ろうとする佐保たちだったが……

『箪笥のなか』同様、ちょっと不思議な雰囲気の漂う作品。
……そして透かしが入ったような紙とか、装丁の凝りっぷりが素敵です~♪さすが祖父江さん(笑)。

<07/4/25>


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