物心ついたころから、山奥に暮らすカシュウとともに育った若者、ゼン。
カシュウが亡くなり、かねてからの彼の言いつけにより、刀を背負って山を降りたゼンは、里へとやってきた。
里の長であるサナダを訪ねたゼンだったが、あいにく出かけていて留守。
彼の留守の間、待つことになったが、彼がカシュウの元から来たと知った、サナダの娘・イオカや、侍・フーマから剣の手合わせを頼まれる。
カシュウは、人々の尊敬を集めていた比類なき武芸者だったという。弟子入り志願者は数多いたが、それらを断り、山奥に籠っていたらしい。
イオカは、自分の剣の腕に自信があり、自分を倒したものと夫婦になるという賭をした末、フーマと戦い、負けていた。手合わせを断られた彼女は、自分も一緒に連れていって欲しいとゼンに頼むが……
山奥で世間を知らずに、剣豪を師として育った若者が、山を降り、旅をする中でいろいろ学んでいくお話、かな。
名前は皆カタカナ(一応漢字も設定はされてるけれど、あまり出てこない)ですが、設定は江戸っぽい。
装丁に使われている、山水画めいた山波の陰影、エピグラムとして使われる新渡戸稲造の『武士道』が実にマッチしていて、格好よいです。
どこか哲学的で、詩的な感じが森さんらしい雰囲気。
<11/5/16>
カシュウが亡くなり、かねてからの彼の言いつけにより、刀を背負って山を降りたゼンは、里へとやってきた。
里の長であるサナダを訪ねたゼンだったが、あいにく出かけていて留守。
彼の留守の間、待つことになったが、彼がカシュウの元から来たと知った、サナダの娘・イオカや、侍・フーマから剣の手合わせを頼まれる。
カシュウは、人々の尊敬を集めていた比類なき武芸者だったという。弟子入り志願者は数多いたが、それらを断り、山奥に籠っていたらしい。
イオカは、自分の剣の腕に自信があり、自分を倒したものと夫婦になるという賭をした末、フーマと戦い、負けていた。手合わせを断られた彼女は、自分も一緒に連れていって欲しいとゼンに頼むが……
山奥で世間を知らずに、剣豪を師として育った若者が、山を降り、旅をする中でいろいろ学んでいくお話、かな。
名前は皆カタカナ(一応漢字も設定はされてるけれど、あまり出てこない)ですが、設定は江戸っぽい。
装丁に使われている、山水画めいた山波の陰影、エピグラムとして使われる新渡戸稲造の『武士道』が実にマッチしていて、格好よいです。
どこか哲学的で、詩的な感じが森さんらしい雰囲気。
<11/5/16>
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