黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『学園のパーシモン』井上荒野(文藝春秋)

2007-06-16 | 読了本(小説、エッセイ等)
幼稚舎から大学部まである私立T学園……そこには、下駄箱に赤い手紙が届くと、ばら色の学園生活が待っているという伝説があった。
学園の創始者でもある、カリスマ学園長の死期が近いと囁かれ出した頃、母が読者モデルをしており、本人もその美しさで注目を集める少女・勝堂真衣と、絵が得意で園長賞をもらった事から、いじめの対象となった少女・迫木綿子の2人に、赤い手紙が届いた。
しかしそれは、伝説の手紙ではなく、転校生の少年・岩崎恭がだしたラブレターだった。
園長の病状はますます進む中、そして学園の中には不穏な空気が……

あらすじを見た感じでは、てっきり赤い手紙が主で展開していくお話なのかなぁと思ったら、完全に添え物的というか、ある種の象徴のような扱いで、少々意外でした;
“赤い手紙”というおとぎ話のような存在と、倦怠感漂う現実の対比が印象的。

<07/6/16>


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