黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『季節のしっぽ』武田花(角川春樹事務所)

2012-09-13 | 読了本(小説、エッセイ等)
四月の富士山麓の夜、よその雌猫がやってきて追いかけていったけれど、しょんぼりしながら帰ってきた飼い猫<くも>。何をしても動こうとしないくもに、採った最後の手段。眠くてしょうがなく、はっと気がつくと、ワープロ画面には「ここここここ…」の文字。バイト先のK子と花見に出かけようとしたところで、急遽仲間に入って来た中国人等のエピソードを綴る『春』、
墓石の上で涼んでいる猫を見かけ、うちの猫にも墓石を買ってやりたいと考える。豆腐屋だった廃屋に入ってみる。かつて青山の古い家に住んでいたお婆さんが出してくれた、手早く作れる夏向きのご飯。ようやく帰ってきたくもに、感じた神々しさを感じた『夏』、
知人が送ってくれたびっくりするほど大きな梨。入院中で物もろくに食べれない父が、客から貰った栗のお菓子を食べたがる。関西へ母の分骨に出かけた寺での出来事等『秋』、
上野で感じるクリスマス。子供の頃のクリスマス、家で恒例だった仮装パーティのこと。Kお婆さんから貰ったお古のムートンのコートのこと等を綴る『冬』を収録。

いろんなエピソードを四季で括ったエッセイ集。
花さんの飼い猫・くもがたびたび出てきて、そのエピソードにほのぼのしたり。
梨のエピソードも好きかな♪

<12/9/13>


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