黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『生き屏風』田辺青蛙(角川書店)

2008-11-24 | 読了本(小説、エッセイ等)
県境で余所の土地から好くないモノが来ないように守っている妖鬼・皐月。馬の布団と共に暮らす彼女の元に、屏風の話相手をして欲しいという依頼が舞い込んだ。
一昨年、病で死んだ酒屋の奥方の霊が屏風に宿り、それが喋るというのだが、奥方はわがままで、仕事が忙しい最中で家中が手を焼いているのだという。
嫌々ながらも出かけた皐月だが、次第に屏風の奥方と打ち解けるようになっていき。自分の生い立ちや父について語るが……『生き屏風』、
次郎の前に喋る猫が現れた。猫になりたいといった彼に、どんな猫がいいかと尋ねる猫。でもどうせ姿を変えるならば、雪になりたいと告げた次郎は、いつしか雪となりふわふわと舞う幻想を見て……『猫雪』、
皐月の元に、惚れ薬が欲しいという娘がやってきた。そうはいうものの皐月自体、色恋沙汰に疎い為、その道に通じた狐妖の銀華の元に相談に行くことに。ヤモリの黒焼きが良い、という彼女の言葉を信じ、ヤモリ探しに奔走することになった皐月だったが……『狐妖の宴』の3編収録。

第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作……ですが、怖い話ではなく、どちらかというとほのぼのした感じ。
猫先生は、何となくビジュアル的にニャンコ先生(@夏目友人帳)を想像していたり(笑)。
雰囲気はとても好みなので、是非続編希望♪

<08/11/24>