黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ロードムービー』辻村深月(講談社)

2008-11-15 | 読了本(小説、エッセイ等)
ずっとクラス委員を務め、勉強にも運動にも秀で、クラスでも頼りされ人気者だった小学生・トシ。ところが、5年生になり、クラスで苛められているワタルと仲良しになったことから、ひそかにクラスの中心的な女子・新田アカリに目をつけられ、苛めの対象となってしまうが、そんな中でも、児童会長になるという夢をあきらめない。
そして3月23日。そんなトシとワタルは、2人である事情から家出をして……『ロードムービー』、
有名進学塾・明和学院でアルバイトを始めた大学生の“俺”。そこでは成績は良いが、気にいらない講師をいびり、次々辞めさせているという中学生・大宮千晶と出会う。そんな彼女に何故か気にいられたらしい俺は……『道の先』、
大好きだった親友のヒロが亡くなり、そのショックから立ち直れず、ずっと体調を崩しているヒロは、小学校も休みっぱなし。そんな彼の元にさまざまなものを持って訪れるのは、近所に住むクラスメイトの少女・みーちゃん。しかしそんな彼女の姿に苛立ち、つい冷たく接してしまうヒロだったが……『雪の降る道』の3編収録。

『冷たい校舎の時は止まる』のスピンオフ的短編集(…わからなくても読めますが)。ちなみに、(『冷たい~』より)『ロード~』が10数年後、『道~』が数年後、『雪の~』が数年前です。
痛々しいながらも、辻村さんらしい描かれ方で素敵なお話でした。

<08/11/15>