黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『エンド・クレジットに最適な夏』福田栄一(東京創元社)

2007-07-11 | 読了本(小説、エッセイ等)
貧乏学生である浅木晴也は、建設現場でバイトをする友人・俊喜と二人暮らし。
ある日、友人・和臣から仕事が持ち込まれた……銀座の店でアルバイトをしている彼の友人、女子大生・能見美羽を付け回す不審な男を捕まえて欲しいのだという。その報酬は20万円。
早速調査に乗り出した晴也が彼女に心当たりを尋ねると、2人の人物の名を挙げた。
1人は、彼女の元彼だというサークルの先輩・大谷。晴也は同じクラスの坂本葵を通じ、彼に話を聞くが、彼には既に新しい恋人がおり、どうやら無関係らしい。そしてその大谷からは、かつて美羽につきまとっていたという、内藤の存在を知らされる。
もう1人は、店の客だというカメラ会社の社長・馬場。しかし、彼はある女性に浮気をネタに強請られておりそれどころではないという。
さらに、美羽の部屋で見張っていた晴也は、マンションの外に立っている不審な男を見かけるが、それは美羽の隣室に住む千晶の兄だった。連絡が取れなくなっている妹を案じて様子を見にきたという。
美羽の調査とは別に、馬場の浮気問題、千晶の捜索など、その過程で遭遇した諸問題についても一手に引き受けることになった晴也だが……

いろんな事柄が実は繋がっていて、収束してゆく様はおもしろいのですが、晴也の設定的にちょっと無理があるような気がします。何故、そこまでいろんな事柄を引き受けなくてはいけないのか、また引き受けてしまうのかという、性格づけが足りない気が……;

<07/7/11>