黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ)』野村美月(エンターブレイン)

2006-09-11 | 読了本(小説、エッセイ等)
14歳の折、生まれてはじめて書いた小説が、文学雑誌で大賞を受賞。『井上ミウ』という少女的なペンネームで、文章が少女の一人称だったことから、“覆面美少女作家”として一世を風靡したこともある、井上心葉(性別・男)。
しかしとある理由により、その一作だけを残して作家を辞め、今は平凡な高校生。
ところが、ひょんなことから知り合った、本物の“文学少女”……食べてしまうほどに文学を愛している……である先輩・天野遠子の為に、2人きりの文芸部で“おやつ”を書かされる日々。
そんなある日、恋愛レポートが食べたいという遠子先輩の企みにより、恋する少女・竹田千愛のラブレターの代筆をすることになった心葉。
しかし、千愛の片思いの相手であり、手紙の受取人であるはずの弓道部の先輩・片岡愁二は、学園には存在していないことが判明し……。

発売当初気になっていたものの、買いそびれていたまま忘れていたのを(爆)、先日続編が出て、ようやく思い出しました(笑)。
物語を食べてしまう遠子先輩の設定も楽しいですが、心葉の過去も気になるところです。
このお話を、遠子先輩が食べたとしたら、さしずめミルクチョコレートでコーティングされたビターチョコレート、な感じでしょうか?(笑)

<06/9/11>

『LOVE or LIKE』石田衣良/中田永一/中村航/本多孝好/真伏修三/山本幸久(祥伝社)

2006-09-11 | 読了本(小説、エッセイ等)
バイト先でそれぞれに片思いに悩む、ヤスとカナコ……ヤスは客の“マダム”に、カナコは店のチーフ・宮元に。共同戦線をはる彼等だったが……石田衣良『リアルラブ?』、
海に溺れ、遷延性意識障害に陥って5年。奇跡的に回復した“私”餅月姫子。当時、家庭教師をしていた少年・灰谷小太郎は、毎日のように彼女を見舞い……中田永一『なみうちぎわ』、
猫の存在をきっかけに、木のウロを介して、文通することになった“私”藍と、彼“小川智宏”だったが……中村航『ハミングライフ』、
“約束”の20歳になり、再会した3人…黒崎、舟木、相田。小学6年の頃、彼等が恋した転校生の少女・笹山はるか。彼女は誰に手紙を書いたのか……本多孝好『DEAR』、
美しい転校生・新川幸恵。そんな彼女とささやかなデートをした“僕”だったが……真伏修三『わかれ道』、
輸入雑貨店“ネコ・ノ・デコ”を営む真弓子。店の展示スペースに作品を置くことになった新進のイラストレータ・ボンジュール野火止は、彼女の高校時代の同級生・藤枝美咲だった……山本幸久『ネコ・ノ・デコ』の6編収録のアンソロジー。

『I LOVE YOU』に続く、男性作家6人による恋愛アンソロジー第2弾。
中村さんの『ハミングライフ』がとても好みでした~♪

<06/9/10,11>