真夜中の Satin Doll

真夜中にひとりでお仕事や勉強をがんばっているあなたのために。

ニュートンとわんこ

2018年01月13日 05時33分39秒 | Memories


試験当日の先生は、なんにもできることがない。
愛弟子たちを送り出し、祈るしかないのだ。
今日はセンター試験一日目。
あともう少しで、受験生たちが目覚めるころかな。
あまり寒くならないとよいのだけれど。
受験生諸君諸嬢、いつも通り、平常心でね!

さて、今年は戌年。
わんこにちなんだお話をご紹介しようと思うのですが、
注意をひとつ。
現在、2次試験対策で、
旺文社の『英文標準問題精講』をお使いの生徒諸君諸嬢は、
以下、ネタバレになるので、該当の問題を解いてから読んでください。
(該当の問題とは、第Ⅰ編 練習問題の8です。)
わたしは、京都大学を目指している受験生には、
この問題集をやってもらうことにしています。
今どきの受験生には、英文がちょっと古めかしすぎるかもなあとも思うのですが、
京都大学の二次試験に要求される高度な英文和訳力を身につけるのに
非常に有効だからです。
また、この問題集の中の英文を訳しながら、
生徒たちとディスカッションをするのも楽しい。
英文を和訳するには、たくさんの知識が必要だし、
京都大学の試験は、その知識も要求してくるので、
この問題集に取り組みながら、あまり多くはないけれども、
わたしの持っている知識をできるだけたくさん生徒に与えたうえで、
本番に備えてもらおうと思っています。

何年か前、京都大学受験生のD***と前述の8番の問題をやっていたとき、
いつもすらすらと英文を訳す彼が、少し戸惑っているようでした。
この英文の中に出てくるDiamondという単語をどう処理しようかと悩んでいたのです。
「ほら、文の途中にあるのに、大文字で始まってるじゃない。
 だから、固有名詞扱いすればいいんだよ。」
とヒントを与えたら、彼はたちどころに訳してしまいました。
そして一言。
「ニュートンって、ほんとにいい人だなあ!」
そう、Diamondとは、ニュートンの愛犬の名前です。
ニュートンは、愛犬ダイアモンドに20年にも渡る研究成果を燃やされた現実を
目の当たりにしても、
少しも動じることなく、いつも通りに優しく愛犬の名を呼び、
愛犬を罰したりはしなかったのです。
わたしも、彼同様、ニュートンの懐の深さに感激したけれど、
よく考えてみると、
愛犬家なら誰でも、ニュートンと同じようにするだろうとも思うのです。
それくらい、自分の犬はかわいいですから!
わたし自身も犬が大好きだし、とても大きいゴールデンレトリーバーと暮らしていたので、
ニュートンの気持ちもよくわかります。
ダイアモンドは、ろうそくの火を倒したようなので、
わたしが同じ立場だったとしても、研究成果より、
まずは愛犬の無事を確かめたと思う。
自分の犬は、本当に大切で、かけがえのない友人ですから。
それはともかくとして、
いろいろな問題集などで、ニュートンに関するほかのパッセージを訳しても、
この偉大な科学者の常に謙虚な姿勢を充分汲み取れるので、
「ほんとにいい人」で素晴らしい人であることは間違いないでしょう。


この問題は10行にも満たない英文ですが、
ニュートンの人柄を垣間見ることができるし、
また、人間と犬の関係についてもディスカッションできる興味深いパッセージです。
『英文標準問題精講』は、このようにおもしろいパッセージもたくさんあるので、
ひとりで勉強してもためになりますが、丁寧に和訳したうえで、
内容についてあれこれ話し合える先生や仲間がいれば、さらに楽しく学べます。

さあ、もうひとがんばりしましょう☆

※本日(2018年2月21日)このパッセージにトライしたT****も、
 やはり大文字始まりのDiamondに、
 「え? え? 先生、これなに?」と非常に戸惑っておりました。
 わたしからのアドヴァイスのあと、
 彼はかなり時間をかけて訳したのですが、あとのコメントがとても粋でした。
 「ニュートンほどの人ならば、20年の研究成果なんて、すぐに取り戻せますよ。
  でも、自分の犬は一頭しかいませんからね。罰したりなんかしませんよ。」
  



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