ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
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夫婦別姓は日本解体法案の一部

2010-02-25 10:32:51 | 家族・家庭
 昨24日、夫婦別姓法案に反対する署名と集会について書いた。今朝の産経新聞に、阿比留瑠比記者が参考になる記事を書いている。下に転載する。
 記事中に、夫婦別姓法案、人権侵害救済法案、外国人参政権付与法案の3法案は「日本解体3法案」であり、互いに通底し、負の相乗効果が懸念されると書かれている。私も同感である。これらの法案は3つセットで、日本を解体するように構築されている。
 私の見るところ、夫婦別姓法案は家庭を、人権侵害救済法案は社会を、外国人参政権付与法案は国家を解体する効果を持つ。家庭・社会・国家の三つのレベルで、同時に日本を解体する装置となっている。また家庭の解体、社会の解体、国家の解体は、それぞれの他のレベルの解体を促進し、崩壊を加速する。

 これらの3法案の淵源は何か。マルクス=レーニン主義である。すなわわち共産主義である。
 夫婦別姓法案は、マルクス=エンゲルスのコミューン論に始原を持つ。その構想をレーニンがソ連で実施した。家庭と社会に混乱を生むだけに終わったが、観念としては生き残り、共産主義者やフェミニストの脳裏に棲みついている。
 人権侵害救済法案は、自由民主主義的な三権分立をやめて権力を一元化するレーニンの思想に始原を持つ。レーニンはソ連で秘密警察を作り、政府を批判する者を強権的に取り締まった。その機構が人権委員会の原型となっている。
 外国人参政権付与法案は、19世紀の欧露におけるユダヤ人の政治運動に始原を持つ。国境を越えて広がる少数民族が、居住する国家で政治権力に参加し、国際秩序を覆して広域的に活動できる社会に変える。法案の思想はこの運動を一般化したものである。

 20世紀後半、先進国の共産主義は、暴力によって権力を奪取する政治革命の路線から、ソフトな路線に転換した。それが大衆の価値観や生活の変革を通じて権力を掌握する文化革命の路線である。この転換が進められる過程で、共産主義はフェミニズムと融合した。今や表面的にはリベラル(修正自由主義)や社会民主主義(議会主義左翼)と見分けがつかないほどになっている。しかし、リベラルや社会民主主義の政党が出す政策・法案の根底には、もともとの共産主義とフェミニズムが存在している。この共産主義とフェミニズムが融合した思想が、日本解体法案の根底にある思想である。

 以下、冒頭に書いた阿比留記者の記事。

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●産経新聞 平成22年2月24日

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100224/plc1002242320017-n1.htm
【政論】子供の視点欠如した別姓論議 3分の2が違和感
2010.2.24 23:19

 夫婦別姓推進の論理には、当事者である子供の視点が決定的に欠けている。
 民間団体が平成13年に中高生を対象に実施した調査では、両親が別姓となったら「嫌だと思う」(41・6%)と「変な感じがする」(24・8%)が合わせてほぼ3分の2に達している。一方、「うれしい」は2・2%しかいなかった。
 また、夫婦が別姓を選択した場合、子供は自動的に片方の親とは別姓となる。ことは夫婦のあり方だけの問題ではないのだ。
 ただでさえ、家族の絆(きずな)が弱まっているとされており、「あえて家族をバラバラにしていくようなことはすべきでない」(国民新党の亀井静香代表)との主張はむしろ当然だと言える。
 夫婦別姓推進の理由について、民主党の「政策INDEX2009」はまず、「仕事上の事情から結婚前の姓を名乗り続けたい」という例を挙げている。
 現在では結婚による改姓後も職場では旧姓を「通称」として使用する人は少なくなく、社会的理解も高まっている。その一人、自民党の高市早苗衆院議員は「不自由は基本的にない」と明言する。
 また、夫婦別姓の背景には、連合国軍総司令部(GHQ)が日本弱体化を狙って進めた「家制度」破壊の残滓(ざんし)が見てとれる。「フェミニストたちが、結婚制度を破壊するために始めた運動だ」(米ヘリテージ財団研究員)との指摘もある。
 ちなみに政権内で夫婦別姓に特に熱心な福島瑞穂消費者・少子化担当相は入籍しない「事実婚」で夫婦別姓を実践している。
 この夫婦別姓法案に永住外国人への地方参政権付与法案、人権侵害救済法案(旧人権擁護法案)を加えた3法案は、与野党の保守系議員から「日本解体3法案」と呼ばれる。
 3法案は、いずれも日本社会や家族のあり方を根本的に変えかねない。また、根っこの部分で相互につながっており、負の相乗効果が懸念されているからだ。
 「まさに日本解体を目指しているのではないか」
 自民党の義家弘介氏は昨年11月10日の参院予算委員会で、鳩山政権が検討・推進中のこれらの法案についてこう重い問いを投げかけている。(阿比留瑠比)
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関連掲示
・拙稿「夫婦別姓の導入に反対しよう」
http://khosokawa.sakura.ne.jp/opinion03b.htm
・拙稿「急進的なフェミニズムはウーマン・リブ的共産主義」
http://khosokawa.sakura.ne.jp/opinion03d.htm

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