ほそかわ・かずひこの BLOG

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キリスト教251~ユダヤ的価値観の超克とキリスト教の課題

2019-09-14 09:27:38 | 心と宗教
●ユダヤ的価値観の超克とキリスト教の課題

 人類は、核戦争、地球環境破壊をはじめとする重大な危機に直面している。キリスト教はそうした危機を生み出した原因の一つとなっており、反省と自己改革を行うことが期待されている。改革のポイントの一つは、キリスト教の内部に深く浸透しているユダヤ的価値観からの脱却である。
 キリスト教は、もともとユダヤ教から派生した宗教である。人類に危機をもたらしたキリスト教に内在する問題点は、ユダヤ教に根差したものである。ユダヤ教は、唯一神への信仰、人間中心主義、選民思想、営利欲求の肯定等を説く宗教である。ユダヤ教は、その教義に基づくユダヤ的価値観を生み出した。ユダヤ的価値観とは、ユダヤ教の教えに基づいて発達した価値観であり、近代西洋文明に浸透し、全世界的に普及しつつある物質中心・金銭中心の考え方、自己中心的な態度、対立・闘争の論理、自然の管理・支配の思想である。
 ユダヤ的価値観は、ヨーロッパにおいて、貨幣経済と資本主義の発達とともに、西方キリスト教社会に広がるようになった。西方キリスト教の社会では、外観はイエスの教えを信仰していながら、内面ではユダヤ的価値観を追求する者が多くなった。そのうえ、西方キリスト教そのものにユダヤ的価値観が深く浸透していった。西方キリスト教はイエスの教えから離れて、ユダヤ教と同じく富の獲得をよしとし、再ユダヤ教化した。ユダヤ的価値観が浸透したキリスト教は、西洋文明の発展とともに世界に広がり、ユダヤ的価値観を普及させた。ユダヤ的価値観を持つようになった非ユダヤ人は、キリスト教徒に限らない。キリスト教以外の宗教の信徒や無宗教者の間でも、ユダヤ的価値観を持つ者が世界的に増加してきている。
 私は、人類はユダヤ的価値観を超克することができなければ、人類の対立・闘争、自然の征服・支配が続き、地球に物心調和・共存共栄の新文明を実現することは困難である、と考える。核戦争と地球環境破壊という人類が未曾有の危機を乗り越えて、新しい文明を創造するためには、ユダヤ的価値観の超克が必要不可欠である。ユダヤ的価値観の超克をいかに成し遂げるかについては、拙稿「ユダヤ的価値観の超克~新文明創造のために」に具体的に書いた。
http://khosokawa.sakura.ne.jp/opinion12-4.htm
 詳しくは、そちらを参照していただくこととして、ここではキリスト教に関係することを述べる。
今日、ユダヤ的価値観を世界的に普及させようとする思想として強力に作用しているものが、グローバリズムである。グローバリズムは、地球統一主義または地球覇権主義であり、全世界で単一政府、単一市場、単一銀行、単一通貨を実現し、世界政府を創設して世界の統合を目指す思想・運動である。グローバリズムは今日、政治的にはアメリカ=イスラエル連合を要とし、経済的にはコンピュータのネットワークを使った情報金融資本主義を発達させ、宗教的にはユダヤ教徒という選民とその支持者である非ユダヤ人が世界を統治する体制の樹立を目指すものとなっている。そして、この思想・運動を世界規模で政治的・経済的・宗教的に支えているのが米国を中心とするキリスト教の諸集団となっている。
 グローバリズムを通じて世界に浸透しつつあるユダヤ的価値観を超克するためには、その核心にあるユダヤ教のあり方が問われねばならない。また、同時にユダヤ的価値観の浸透を助長しているキリスト教には、内部から自己改革が求められる。キリスト教は自らに浸透したユダヤ的価値観を克服し得てはじめて、真の自己改革を進めることができるだろう。
 人類がユダヤ的価値観の超克に取り組むにあたって、キリスト教がユダヤ的価値観を脱却できるかどうかは、重要なポイントの一つである。その脱却の成否は、人類全体がユダヤ的価値観の超克を成し遂げられるかどうかに大きく影響する、と私は考える。

 次回に続く。

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 細川一彦著『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

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