ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

いまこそ憲法を改正し、日本に平和と繁栄を1

2018-04-26 09:28:34 | 憲法
 憲法改正論議が高まっている。最大の焦点は、第9条である。私は、これまで憲法・国防等についてネット上に見解を書いたり、各地で講演を行うなどしてきた。この3月から4月にかけても、フェイスブック、ブログ等に私見を書く傍ら、静岡・札幌・東京での各種集会で講話をしてきた。
 本稿は、最近の動向を踏まえ、第9条の問題点、関連する基本概念、自衛隊の実態、改正論議の経過と現状、国民の課題について短期連載するものである。20回超を予定している。

1.第9条の問題点

 日本国憲法は、前文において、「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」と書いている。そして、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しよう」という決意のもとに、第9条に次のように定めている。

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第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 この条文に関して、戦争放棄とは侵略戦争についてのみなのか、自衛戦争まで含むのか。戦力不保持とは自衛のための戦力を含むのか、自衛隊は戦力に当たるのか、交戦権の否認は自衛戦争の場合も含むのか等について、憲法施行後70年以上もの間、議論が続いている。そして、現在,第9条の改正が憲法改正における最大の課題となっている。

(1)前文との関係

 第9条は、前文と深い関係がある。前文で注目すべきは、日本国民は「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持することを決意した」と書いてあることである。「平和を愛する諸国民」というが、それは戦勝国のことであり、自分たちは平和を愛する国、日本は戦争を起こした悪い国として一方的に断罪して、日本の安全と生存を戦勝国に委ねさせるという内容となっている。そして、日本国民自身が戦勝国の「公正と信義に信頼して」、「安全と生存」をゆだねたかのように英文の憲法草案に記して押し付けたのである。こうした前文の文章との関係のもとに、第9条が定められている。

(2)戦争放棄

 9条1項は戦争放棄を規定する。戦争放棄条項は日本だけではなく、他の多数の国々の憲法にも存在する。例えば、イタリアやフランスの憲法がそうであり、ドイツ基本法もそうである。これらの規定は、1928年の不戦条約をもとにしたものである。不戦条約は現在も約60ヶ国が当事者国である。戦争放棄は日本独自のものではない。
 戦争には侵攻戦争と自衛戦争があり、9条1項で放棄したものが戦争一般であるのか、侵攻戦争のみであるのかという議論が生じる。国家にとって自衛権は自然権である。自衛権は主権の一部である。国際連合(連合国、the United Nations)は、国連憲章にて、国家の自然権として自衛権を認めている。もし9条1項が自衛権の発動としての戦争も放棄したとするならば、日本は主権の一部を放棄したに等しい。
 大東亜戦争で、日本は政府間の講和によって条件付き降伏を行った。連合国軍総司令部によって占領されたが、占領によって主権を一時的に停止されたのであって、主権を喪失したのではない。まして主権を放棄したのではない。占領下とはいえ、日本国は国家として存立しており、政府があり、国会があり、主権の発動として日本国憲法を制定したのである。
 それゆえ、私は日本国憲法の9条1項は侵攻戦争を放棄したものであって、自衛戦争までも放棄したものではないと考える。ただし、条文の主旨が不鮮明なので、放棄したのは侵攻戦争のみであることを明確にするための条文の改正を行うべきと考える。
 これに対し、9条1項で放棄したのは自衛戦争を含むすべての戦争だと解釈する立場もある。この解釈に立てば、日本は自衛権を否定したのであり、主権の一部を永久に放棄したことになる。また2項の戦力不保持・交戦権否認は、自衛権否定に基づいて、自衛のための戦力の保持と行使までを禁じたものとなる。左翼だけでなく、保守派の一部の学者にもこの解釈を取る者がいる。
 左翼勢力にはそれを良しとし、この状態を維持すべきという意見がある。占領下であれば、米国による占領を固定し永続化するような考え方である。また、日本は非武装主義を取るべきだとの意見もある。これは、国家の自己否定であり、旧ソ連や中国等の他国の侵攻・支配を許す極めて危険な思想である。一方、保守派には、9条1項を改正して侵攻戦争のみを蜂起したことを明確にすべきとの意見や、自衛隊は違憲ゆえ憲法を改正して合憲にすべきとの意見がある。

 次回に続く。
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