ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

中国は沖縄分断工作を展開~石平氏

2016-07-12 09:29:47 | 時事
 7月10日の参院選は、改憲勢力が3分の2超の議席を獲得した。しかし、その一方、自民党は単独過半数に達せず、東北の一人区では秋田を除いて敗北、また現職大臣が2名落選した。それゆえ、自民党にとっては決して手放しで喜べる結果ではない。なかでも、沖縄で現職の島尻安伊子沖縄北方担当相が元宜野湾市長で翁長県知事支持の伊波洋一氏に大差で敗れたことは、深刻である。単に沖縄選出の自民党議員が敗れたのではない。沖縄の担当大臣が敗れたのである。安倍政権の沖縄への対応は、今後、厳しさを増しそうである。
 沖縄の世論は、地元のメディアの偏向した報道と中国の世論工作に深く影響されていると見られる。特に中国の工作は、近年露骨になってきている。今後、わが国が憲法を改正して、対中国を含む安全保障体制を強化した場合、中国は沖縄を独立させるため、独立宣言を出させたり、住民投票をさせたりする可能性があることを意識しておく必要がある。
 シナ系日本人の評論家・石平氏は、平成28年6月2日の産経新聞の記事に、沖縄に関する中国の動きについて注目すべきことを書いた。
 石氏によると、5月に北京で「第2回琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」が開かれた。主催者は中国戦略・管理研究会、北京大学歴史学部などで、「沖縄の自己決定権や米軍基地問題、独立などをめぐって意見を交わした」という。
 会議の筆頭主催者である「中国戦略・管理研究会」は、本部が中国政府が国賓を迎えるための「釣魚台国賓館」に住所を置く。理事会には、人民解放軍の元上将で元国防相や大物軍人が名を連ねている。
 先の会議には、日本からは、琉球新報東京報道部長、沖縄タイムス学芸部記者など県内のマスコミ関係者や、「琉球独立」と「全米軍基地撤去」を一貫して主張している沖縄国際大教授や龍谷大教授などの研究者が参加した。
 石氏は、この国際会議は「中国政府と中国軍の戦略的意図に基づく高度なる『沖縄工作』の一環であろう」とし、「『沖縄分断工作』は、今や堂々と展開されている」と述べている。
 中国では、今から4年近く前の平成24年(2012)7月に人民解放軍の将校と国防や日本研究の学者が、「琉球は中国領だが、日本がそれを不法占領している」という発言を開始した。彼らは「政府・学界・メディア」の「連携」による「沖縄工作」の展開を具体的に提案した。そして、「琉球人民に十分な民族自決権を行使させよう」と公言した。彼らに影響力を振るい、同時に同じことを言わせることができるのは、共産党政権以外にない。
 24年当時、石氏は次のように述べた。「中国が欲しがっているのは、決して尖閣諸島だけではないことは明々白々だ。彼らはすでに、日本の沖縄に対する野望をむき出しにしている。おそらく中国からすれば、沖縄を名実ともに『中国の属地』にしてしまえば、中国の海洋制覇戦略の最大の妨げとなっている米軍基地をかの地から追い出すこともできるし、日本本土を完全に中国の軍事力の脅威下に置くこともできよう。そうすると、『琉球の中国属地化』の次にやってくるのは、すなわち『日本の中国属国化』なのである」と。
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/a3ac2550ec7308d805acfe732eb25d4a
 当時から中国は、沖縄の政治家・学者・メディア、また本土の左翼団体・市民団体等に、着々と働きかけをしており、それが知事選や普天間基地移転の反対運動等に大きな影響を与えてきている。とりわけ翁長雄志県知事の言動は、沖縄を中国の属地へと導く危険性がある。26年11月に初当選した翁長氏は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移転への反対を「民意」とし、米軍基地をなくし、中韓と提携しようとしている。
 フィリピンでは猛烈な反米運動を受けて、1991年に米軍基地が撤退した。この直後、中国軍はフィリピンが領有権を主張していた南シナ海・ミスチーフ礁などを軍事占拠した。フィリピンでの反米運動は中国に近い華僑が中心になっていたと伝えられる。
 本年5月に行われた先の国際会議は、中国が着々と沖縄分断工作を進め、沖縄の各界・各層に深く浸透し、沖縄を中国の属地化しようとしていることの表れだろう。
 もし尖閣が中国に略取されたら、中国は次に沖縄を狙ってくる。沖縄を略取したら、さらに日本全体を狙ってくる。だから、尖閣を守ることは、沖縄を、そして日本を守ることになる。安保関連法のもとで、国防の整備を進めるとともに、日本が平和と繁栄を守り抜くには、憲法の改正が不可欠の課題である。その際、冒頭に書いたように、沖縄独立の動きが予想されるから、それを見越した対応が必要である。
 以下は、石平氏の記事の全文。

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●産経新聞 平成28年6月2日

http://www.sankei.com/column/news/160602/clm1606020007-n1.html
2016.6.2 10:06更新
【石平のChina Watch】
怪しげな国際会議…中国政府・軍の「沖縄分断工作」に警戒せよ

 先月17日配信の琉球新報ネット記事によると、「第2回琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」が同16日までに中国・北京で開かれたという。主催者は中国戦略・管理研究会、北京大学歴史学部などである。
 日本の沖縄をテーマとした「国際会議」が、那覇でもなければ東京でもなく、中国首都の北京にて開催されたのはいかにも奇妙な出来事である。さらに不可解なのはその中身だ。同じ琉球新報記事によると、会議において「沖縄の自己決定権や米軍基地問題、独立などをめぐって意見を交わした」という。
 沖縄の「米軍基地問題」や「独立問題」は言うまでもなく、日本の国防・主権に関わる重大問題である。このような問題が、中国という第三国の研究機関主催の会議で議題にされたことは異常というしかない。日本の内政に対するあからさまな干渉でもある。
 さらに問題視すべきなのは、会議の筆頭主催者となった「中国戦略・管理研究会」である。中国の場合、名称に「中国」と冠することのできる機関は中央政府直属の組織である場合が多いが、上述の「研究会」は政府のどこの所属であるか、いっさい明らかにしていない。研究会の本部は中国政府が国賓を迎えるための「釣魚台国賓館」に住所を置いているから、それが普通の「研究機関」でないことは明らかだ。
研究会の理事会の構成を見ると、国防相を務めたこともある人民解放軍の元上将など、大物軍人が名を連ねているから、この研究機関の背後に中国軍があることはよく分かる。
 そして、中国政府・軍をバックにしたこの怪しげな研究機関の主催で、沖縄の「米軍基地問題」や「独立問題」を討議する「国際会議」が開かれたわけだ。それはどう考えても、中国政府と中国軍の戦略的意図に基づく高度なる「沖縄工作」の一環であろう。
 「国際会議」といっても、参加者は中国側のメンバー以外には、日本からの沖縄関係者ばかりだ。その中には、琉球新報東京報道部長、沖縄タイムス学芸部記者など県内のマスコミ関係者や、「琉球独立」と「全米軍基地撤去」を一貫して主張している沖縄国際大教授や龍谷大教授などの研究者が含まれている。
 参加者のひとりの教授に至っては、2014年に中国戦略・管理研究会のホームページに寄せた論文において、「われわれの目的は琉球の独立だけでなく、軍事基地を琉球から全部撤去させることだ」と宣言している。今回の国際会議においても、「全基地撤去」を前提とした論文を発表したという。
 もちろん、沖縄を日本から切り離して「独立」させることと、米軍基地を沖縄から追い出すことは、中国の国益と戦略にとってこの上なく望ましい展開となるから、中国政府と中国軍をバックにした件(くだん)の研究機関が、同じ政治主張の沖縄マスコミ関係者や日本人学者を招聘(しょうへい)して「国際会議」を開くことの意図は明白であろう。
中国政府と軍による「沖縄分断工作」は、今や堂々と展開されている。
 問題は、中国側の工作が実際、どれほどの効果を上げているかであるが、ここではひとつ、事実関係だけを指摘しておこう。
 「米軍基地問題」を討議した北京国際会議から1週間もたたぬうちに、沖縄で元米兵の女性暴行・殺害事件が発生した。それをきっかけに、北京の国際会議に参加者を出した琉球新報と沖縄タイムスが旗振り役となって、「全米軍基地撤去」を求める運動を展開し始めた。
 北京会議とこの運動の間に果たして関係があるのか。それはむしろ、当事者たちが答えるべき問題であろう。
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関連掲示
・拙稿「尖閣を守り、沖縄を、日本を守れ」
http://www.ab.auone-net.jp/~khosoau/opinion12o.htm
・拙稿「中国は沖縄を狙っている~H・S・ストークス氏」
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/abe8e84ab1ecefc6b65287389012b6f3
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