ほそかわ・かずひこの BLOG

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中国「建国70年」に兆す暗い未来~石平氏

2019-11-07 09:37:12 | 移民
 10月1日、共産中国は、建国70年を祝う国慶節の式典と軍事パレードを盛大に執り行った。同じ日、香港特別区では大規模な抗議デモが起き、香港警察が高校生に至近距離から胸を狙って実弾を撃ち、重傷を負わせる事件が起きた。
 香港市民の怒りが高まり、抗議のデモが行われる中、香港の行政長官は、10月4日、52年ぶりに「緊急状況規則条例」(緊急条例)を発動した。立法会(議会)の審議を経ず、行政長官の裁量で「公共の利益にかなったいかなる規則」も定めることが可能な条例である。香港政庁は早速、覆面を禁止する法律を施行して、香港市民の抗議活動を抑え込もうとした。自由と民主化を求める香港市民は同法に反発し、各地で抗議活動が展開されている。現在は覆面の禁止だけだが、次は夜間外出禁止令が出され、さらに通信や集会の自由を奪う規則が出される可能性があり、市民は警戒を強めている。
 香港市民の抗議活動は、統一された司令塔のない活動である。その活動が今後、組織化され得るのか。組織化される場合、どういう指導者や集団が中核となるのか。香港政庁は緊急法のもとに戒厳令を敷くのか。中国共産党政府が武力による制圧を強行するのか。その際に行使される武力の程度はどうなるか。予断を許さない状況である。 シナ系日本人評論家の石平氏は、建国70年のために執り行った一連の記念行事に、中国の国の暗い未来を兆すような現象が見られたと、産経新聞10月10日付で指摘している。
 それは、ここ数年、習政権が「毛沢東回帰」を進めていることと関連する現象であり、文革の暗黒時代を彷彿させる事件だという。
 10月2日、四川省南充市の「網警(ネット警察)」に、24歳の青年が拘束された。罪名は、国慶節の軍事パレードを「侮辱」したこと。政権が行う閲兵式を軽く揶揄(やゆ)しただけで警察に、7日間拘留されたという。
 石氏は、「全国民が監視下に置かれ、共産党や政府に対して軽い文句や批判のひとつでも吐いたら直ちに刑務所入りという恐怖政治は、まさに毛沢東暗黒政治の最たる特徴であった」という。そして、「毛沢東流の暗黒恐怖政治が、習政権統治下の中国で完全に復活してきているのだ。そして今後、恐怖政治はより一層の猛威を振るっていくであろう」と予想する。石氏は、上記のことを通じて、中国の「暗くて危うい未来」を見ている。
 以下は、石氏の記事の全文。

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●産経新聞 令和元年10月10日

https://www.sankei.com/column/news/191010/clm1910100006-n1.html
【石平のChina Watch】「建国70年」が兆す暗い未来
2019/10/10 11:36

 今月1日、中国の習近平政権は北京の天安門広場で建国70年を祝う国慶節の式典と軍事パレードを盛大に執り行った。
 しかし、北京での式典やパレードの華やかさや厳かさとは裏腹に、香港特別区では民衆が大規模な抗議デモを巻き起こし、香港警察が抗議者の高校生に実弾を撃って重傷を負わせるという衝撃的な事件も起きた。
 中国は結局、反乱と流血が起きている最中に自国の「70歳の誕生日」をお祝いする羽目になった。それは建国以来、前代未聞の異常事態、中国の厳しい未来を暗示するような不吉な兆候でもあった。
 実は、中国政府が建国70年のために執り行った一連の記念行事においても、この国の暗い未来を兆すような現象が見られたのである。
 9月30日、つまり国慶節の前日、習近平国家主席は共産党最高指導部の面々を率いて天安門広場の「毛沢東記念堂」を参拝した。
 トウ小平時代以来、共産党最高指導部の人々が毛沢東の遺体を安置している記念堂を参拝するのは通常、生誕100周年などの節目の記念日に限ったことで、国慶節に合わせて参拝した前例はない。習近平指導部による上述の前例破りの参拝は当然、何らかの特別な政治的な意味が込められているはずだ。
 つまり、習主席はこの異例の行動をとることによって、自分こそが毛沢東の真の継承者であること、自分の政権が毛沢東流政治路線への回帰を目指していること、を内外へ向かって宣言したかったのではないか。
 実際、ここ数年における習政権の「毛沢東回帰」は明確な政治路線となっている。
 国有企業の規模・シェアの拡大と民間企業の縮小・後退を意味する「国進民退」の積極的な推進にしても、1980年代以来最も厳しい思想統制・言論弾圧・人権弾圧の断行にしても、AI技術による完璧な国民監視システムの構築にしても、それらの政策すべてから、「毛沢東の亡霊」がよみがえってきていることを見取ることができよう。
 そして、前述の建国70年で、文革の暗黒時代を彷彿(ほうふつ)させる事件があった。
 2日、四川省南充市の「網警(ネット警察)」は、24歳の青年を拘束したことを発表した。その罪名は何と、国慶節の軍事パレードを「侮辱」した、というのである。
 青年は先月29日、中国で広く使われているSNSの「微信」で、来るべき国慶節の軍事パレードについて「そんなのを見る価値はどこにあるのか」と言い放ち、パレードに参加する人々に提供される食事のことを「豚の餌」だと嘲笑した。
 それだけのことで、青年は警察に捕まり、7日間の行政拘留の処分を受けた。
 政権が行う閲兵式を軽く揶揄(やゆ)しただけで警察の厄介になるとは、民主主義国家に住む人々からすれば荒唐無稽なおとぎ話に聞こえるが、かつての毛沢東時代を体験した私たちには覚えがある。
 全国民が監視下に置かれ、共産党や政府に対して軽い文句や批判のひとつでも吐いたら直ちに刑務所入りという恐怖政治は、まさに毛沢東暗黒政治の最たる特徴であった。
 トウ小平の改革・開放から40年、こうした毛沢東流の暗黒恐怖政治が、習政権統治下の中国で完全に復活してきているのだ。そして今後、恐怖政治はより一層の猛威を振るっていくであろう。
 結局、中国建国70年の華やかな記念式典の背後から、かつての毛沢東時代の経験者である私が見たのは、この国の暗くて危うい未来である。
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