ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
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ユダヤ49~ロスチャイルド家の繁栄

2017-05-14 08:51:39 | ユダヤ的価値観
●ロスチャイルド家の繁栄

 ナポレオン戦争によって、ロスチャイルドの勢力はヨーロッパ中に広まった。フランクフルトの本家は長男のアムシェル・マイヤーが継ぎ、ロンドンに三男のネイサン、パリに五男のジェームズがいたが、ウィーンに次男のサロモン、ナポリに四男のカールが分れ住んだ。彼らはその土地で王侯・貴族と取引して巨富を得て、主要な銀行家となり、他を圧倒していった。ベルリンには代理人サムエル・ブライシュレーダー、ニューヨークには代理人オーギュスト・ベルモントがいた。彼らの間には、独自のネットワークが張り巡らされた。それは、今日各国に設けられている諜報機関の始まりでもあった。
 ロスチャイルド家の各国政府への融資は、莫大な金額となっていった。ネイサンの息子ライオネルは、1854年のクリミア戦争の費用1千6百万ポンドを英国政府に貸した。普仏戦争では、フランス、イギリス、ドイツのロスチャイルド家がフランス、ドイツ双方に資金援助した。ジェームズは、普仏戦争後、フランスがプロシアに払う賠償金1千万ポンドを用立てた。また、カールはヴァチカンのローマ法王庁に融資していた。
 ロスチャイルド家は、単なる金貸しや債券業者ではなく、時代の先を読んで、テクノロジーに投資する事業家の才能にもあふれていた。それによって、ますます莫大な富を獲得していった。ロスチャイルド家が早くから情熱を注いだのが、鉄道事業だった。産業革命が生んだ蒸気機関車は、交通革命を起こした。それによって、生産・消費・流通・金融の経済活動の全てが大変化した。ネイサンは、1825年にイギリスで蒸気機関車が走るのを見て、兄弟たちに鉄道に出資するよう呼びかけた。サロモンは、ロンドンに技師を留学させて鉄道技術を学ばせ、ハプスブルク帝国横断鉄道の建設を進めた。ジェームズは、パリを中心に鉄道網を広げた。ネイサンは、ベルギー、イタリア等の鉄道に出資した。
 鉄道建設は、1840年代から50年代にかけてラッシュとなった。50年代初頭には早くも鉄道網がイギリスを覆い、首都ロンドンを中心とする全国的な鉄道網が出来上がる。鉄道は都市の生活を農村に普及させ、都市と地方の生活の平準化を進めた。鉄道が作り上げた均一性を有する空間が、国民国家・国民経済という新システムの土台になっていく。鉄道建設の波はヨーロッパ大陸へと急速に広がり、国内市場の統一、国民国家の形成に大きな役割を果した。
 19世紀後半に資本の形態は、産業資本から金融資本へと発展した。産業資本は株式会社化し、銀行が株式の発行を引き受け、銀行資本と産業資本は結合した。それが金融資本である。金融資本によって、近代的な形態の資本が完成した。その代表的な存在であるロスチャイルド家の発展はめざましかった。イングランド銀行を始め、ヨーロッパの主要国のほとんどの中央銀行が、ロスチャイルド家の支配下に入ったり、ロスチャイルド家の所有銀行が中央銀行となったりした。例外は、帝政ロシアだけとなった。
 金融による世界支配とは、貨幣を持っているものが金の力で世界を主導・管理することである。ロスチャイルド家は、金融によるヨーロッパ支配を実現した。ナポレオンが武力で出来なかったことを、ロスチャイルド家は金力で成し遂げたのである。

 次回に続く。
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