ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
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橋下徹氏の危い発言1

2012-10-01 10:24:37 | 橋下
 橋下徹氏率いる「日本維新の会」は、次期衆院選で勢いよく躍り出るのか、それとも選挙前に失速するのか。微妙な状況が出てきている。その前途を分ける最大の要因は、橋下氏自身への国民の評価だろう。
 国政政党結成への動きの中で、橋本徹氏の言動は、日々注目を受けている。私は、橋下氏と「日本維新の会」について、国政を担うには準備不十分と見ている。橋下氏には、まず大阪の改革に専念し、その間に憲法・歴史・外交・国防等に関し、じっくり勉強し、見識を磨いてもらいたいと思っている。いまのままでは、大阪の改革はできず、国政進出も失敗するだろう。
 最近の橋下氏の発言をチェックしてみよう。
 まず評価できる発言としては、9月13日、集団的自衛権について「基本的に行使を認めるべきだ。権利があれば行使できるのは当たり前だ」と述べ、行使を容認すべきだとの立場を初めて明言したことである。橋下氏は、政府が内閣法制局の解釈を踏襲してきたことについて「国連憲章でも認められている。権利があるのに行使できないなんて、完全な役人答弁だ。論理的にも言語的にも理解できない」と批判し、「それに対し何も政治がきちんと手だてできなかった。政治の恥だ」と強調。歴代政権にも責任があるとの認識を示した。ただし、「無条件に認めるのはだめだ。韓国や中国がナーバスになるのも厳然たる事実としてある」とも述べ、行使には一定のルール作りも必要だとの考えも明らかにしたという。この「一定のルール作り」が何を意味しているかは、分からない。
 この発言の際、靖国神社参拝については、「日本の歴史をつくってきた人に礼を尽くすのは当然だ」と述べ、参拝を前提とした党の方針をまとめる考えを示したという。また27日にも「日本のために命を落とした方々に敬意を表するのは絶対必要だ。敬意を表する所作をしなければならない」と述べ、自身が政党代表として今後参拝する考えを示した。この点は、政党の代表や政党に所属する政治家が個人として靖国神社に参拝することは、自民党、民主党等でも見られる。最大のポイントは、維新から首相が出た場合また閣僚が出た場合に靖国神社に参拝するどうかである。
 次に、慰安婦問題に関するものである。8月21日、橋下氏は、「慰安婦が軍に暴行、脅迫を受けて連れてこられた証拠はない。あるなら韓国にも出してもらいたい」と述べた。韓国の李明博大統領が日本固有の領土である竹島に上陸したことなどに絡むやり取りの中で発せられたもので、竹島問題の背景に慰安婦問題があると指摘し、「証拠はない」発言となったという。この発言は、評価すべきものだった。「だった」というのは、その後、橋下氏は、非常に問題のある発言をしているからである。
 9月23日、橋下氏は、竹島について「(韓国の)実効支配を武力で変えることはできない。どうやったら共同管理に持ち込むかという路線にかじをきるべきだ」と述べた。「北方領土と竹島については、(国際司法裁判所で他国から訴えられた場合に応じる義務が生じる)『義務的管轄権』の受諾を外交的に圧力をかけながら決着を付けるしかない」と指摘し、 「(日韓間の)根っこにある従軍慰安婦問題についてどこまで認めるかを韓国側としっかり議論し、(竹島の)共同管理という話に持っていくしかない」と述べたと報じられる。
この発言の最後で、「(日韓間の)根っこにある従軍慰安婦問題についてどこまで認めるかを韓国側としっかり議論し」と言ったのは、先の「慰安婦が軍に暴行、脅迫を受けて連れてこられた証拠はない」という発言とは矛盾する。強制連行の「証拠はない」としながら、「どこまで認めるか」を議論するというのは、おかしい。「ない」ものを「認める」ことは、あり得ない。
 竹島に関する発言についても、韓国との共同管理に持ち込むという路線は、竹島がわが国固有の領土であることを否定し、同時に韓国による不法占拠を認めることになる恐れがある。橋下氏は、竹島の共同管理案について「主権領有についてではなく、漁業、海底資源など周辺海域の利用の問題」と説明する。だが、竹島の共同管理を目指すために、橋下氏は証拠のない慰安婦問題を認めるというのだから、論理が破たんしている。相手方にまんまと利用されるだけである。仮に韓国が同じ論理で「対馬も共同管理しましょう」と言って来たら、どうするのか。また中国が尖閣諸島を「共同管理しましょう」と言って来たら、どうするのかという疑問がわく。
 橋下氏は、尖閣については、27日に「領土問題なしとしている態度をいったん封印し、国際司法裁判所(ICJ)で堂々と主張して裁定してもらった方がいい」という考えを述べた。竹島について韓国にICJへの付託を呼びかけるなら、尖閣についても「領土問題なし」という主張はできないという論理である。だが、その後に、中国の外相・国連大使が日本が尖閣を「中国から盗んだ歴史的事実は変えられない」と述べ、わが国を公然と盗人呼ばわりした。尖閣を巡る問題は歴史認識の問題と絡んでくる。だがこの点で橋下氏の認識には危いところがある。それについては、次回に書くこととする。

 次回に続く。
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2 コメント

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橋下発言は支持される為の詭弁 (hajimeno)
2019-08-28 20:06:59
 ご存知かもしれませんが、どうやら、橋下氏と山本太郎氏の後ろ盾は、同一の危険な人物と思われます。
橋下氏が公に発言する時、考えているのは勿論支持をされたいからで、本心とはまた別の事ではないですか?話す内容については、事前に後ろ盾になっている人物から授けられた言葉であり、自身の考えが元にはなっていないと推察します。タレント活動をしていた為、知名度は高く、弁が立つことを見込まれた節があるのだと思います。橋下氏と共通した要素を持つのが、山本太郎氏です。後ろ盾が同じではないかと言われていることと、符合してしまいますね。
 演説をする時は深刻な表情と、過激な言葉で批判するスタイルは二人とも似ています。まるで、同じ人から演技指導を受けているかのようです。
 橋下氏の大阪都構想発言、片や、山本氏は皇居で催しになられた、園遊会の場に於いて、天皇陛下へ手紙を渡そうとするとは尋常ではありません。決して、まともではない二人の下に、まともな国民からの支持がどれ程得られるのでしょうか?冷静に判断が出来る民衆が、殆どで有ることを願って居ります。
>hajimenoさん (ほそかわ)
2019-08-29 09:34:08
この記事を書いたのは2012年ですが、当時橋下氏は大阪市長、以後、日本維新の会共同代表、おおさか維新の会代表、同会法律顧問を経て、市長退任とともに政界を引退し、タレント弁護士に戻りました。山本氏は、2013年に衆議院議員となり、以後、小沢一郎氏とともに「生活の党と山本太郎となかまたち」を立ち上げ、自由党に参加、脱退、2019年「れいわ新選組」を立ち上げ、参院選落選となっています。彼らに共通する後ろ盾とは誰でしょうか。また、後ろ盾であるという根拠となる事実は何でしょうか。

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