ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
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石原新党の基本政策案が発表

2012-02-04 09:14:25 | 時事
 1月から石原慎太郎都知事を中心とした新党結成の動きが報じられてきたが、今月3日新党の基本政策の草案が発表された。報道によると、憲法改正、「南西防衛戦略」推進、男系存続のための皇室典範改正、100兆円規模の政府紙幣発行、国の財政の複式簿記化、平成版教育勅語起草等、注目すべき政策を掲げている。
 新党構想は、石原氏とたちあがれ日本・平沼赳夫氏らによるもの。石原氏は、たち上がれ日本の党名を発案し、同党の応援団長を自称しており、もともと同志的なつながりがある。石原氏は1月27日「東京も大事だが、東京よりも国家が大事だ」と述べ、国政復帰に意欲を示している。戦後保守合同に尽力した三木武吉の名を挙げ、平成の保守合同を目指すつもりのようだ。自民党・民主党・国民新党等からどれくらいの議員が合流するか、注目される。
 焦点は、橋下徹大阪市長との連携が、どの程度のものになるか。橋下氏の大阪維新の会は次の衆議院選挙に300名の候補を立て、一気に国政への進出を計画している。橋下市のリーダーシップへの世論の期待は大きいが、大阪維新の会が大阪以外でどれくらいの発展力を示し得るかは、未知数である。もし石原都知事・橋下大阪市長・大村秀章愛知県知事が手を握れば、東京・大阪・愛知の三大都市圏は日本の有権者の約3割を占めるから、一大旋風を巻き起こし、国政の流れを変える可能性を秘めている。今後の動向を見守りたい。
 以下は関連する報道記事。

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●産経新聞 平成24年2月3日

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120203/stt12020312050001-n1.htm
【石原新党】
基本政策判明「皇室は男系男子」「国軍保持」
2012.2.3 12:04

 東京都の石原慎太郎知事が、たちあがれ日本の平沼赳夫代表らとともに結成を目指す新党の基本政策の草案が2日、分かった。「国のかたち」「外交・防衛政策」「教育立国」など7分野で構成され、憲法9条改正や、男系存続のための皇室典範改正、首相公選制-を明記。保守色を前面に押し出した内容となる。
 基本政策は、7分野29項目あり、項目ごとに具体策を明記。前文では「グローバリゼーション」や「地球市民社会」などを幻想と断じ、「一国家で一文明」の日本の創生を訴える。
 憲法改正に関しては、9条改正による国軍保持▽国会一院制と大選挙区制導入▽改正手続きを定めた96条の改正-を掲げる。
 外交・防衛分野では「自立日本」を掲げ、日米同盟の深化▽防衛産業の育成▽「南西防衛戦略」推進▽核保有に関するシミュレーション-などを明記する。
 経済・財政政策は、100兆円規模の政府紙幣発行、国の財政の複式簿記化-など。エネルギー政策としては2040年までの原子力エネルギーゼロを掲げる。このほか、国家公務員3分の1削減▽平成版教育勅(ちょく)語(ご)起草▽フラット税制-なども盛り込まれる。

●読売新聞 平成24年2月3日

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120203-OYT1T00976.htm
誰とつるむか、そんな話では国民冷める…橋下氏

 東京都の石原慎太郎知事は3日、国会内で開かれたたちあがれ日本の全国拡大支部長会議で、同党の平沼代表、国民新党の亀井代表らとの新党構想について「東京でやることはやった。みなさんに命を預けたい。一緒にやりましょう」と述べ、参加に強い意欲を示した。
 民主党や自民党では新党を期待する議員もおり、特に政策面で比較的近いとみられる自民党執行部は引き抜きを警戒している。
 石原知事は「この国はどうなってしまうのか、という思いだ。自民党も(先行きは)長くないし、民主党も飽き飽きされて、放り出された」と語り、第3極の結集による政界再編を目指す考えを示した。
 石原知事や平沼氏らはすでに、新党結成に向けた綱領の検討に着手しており、「自主憲法の制定」などを盛り込む考えだ。国政進出の準備を進める「大阪維新の会」の橋下徹大阪市長、大村秀章愛知県知事との連携もにらんでいる。人気の高い石原知事と橋下氏が連携すれば政界再編への起爆剤となる可能性もあり、自民党の一部ではすでに「両氏の連携が成功すれば新党に加わりたい」という声が出ている。こうした声は民主党の保守系若手議員の中にもある。(略)
 石原知事はこの日の記者会見で、橋下氏との連携に関し、「新党という政局の動きと大阪都構想など地方自治の話は次元が違う」という指摘があることについて、「その通りなんじゃないですか」と述べた。
 橋下氏も3日夜、大阪市役所で記者団に、石原知事らとの連携について、「先に誰と組むか、誰とつるむのか、そんな話では国民はすぐに冷めてしまう」と語った。
(2012年2月4日02時04分 読売新聞)

●産経新聞 平成24年2月2日

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120202/stt12020222080010-n1.htm?view=pc
【石原新党】
親心「伸晃首相」妨害せず? 橋下氏との連携度もカギ 
2012.2.2 22:06

 東京都の石原慎太郎知事による新党構想が現実味を帯びる中、キーマンとなるのが長男の自民党の石原伸晃幹事長だ。伸晃氏は次期総裁選への出馬に意欲を示しており、慎太郎氏が新党を結成すれば、父親が息子の足を引っ張る結果を招きかねないからだ。同時に新党の行方を大きく左右するのが、大阪維新の会を率いる橋下徹大阪市長との連携の度合い。愛知県の大村秀章知事も合わせて東京、大阪、愛知の3都府県がガッチリ連携すれば、次期衆院選後の政界地図は一新する。(今堀守通)

 民主、自民両党でささやかれる「恐怖のシナリオ」とは、慎太郎、橋下両氏が同盟を結び、完全に足並みをそろえることだ。
 1月の産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では、「日本のリーダーとして最もふさわしい人」のトップは橋下氏で21・4%、2位は慎太郎氏で9・6%。両氏を足せば3割を超すだけに、手を結べば旋風を巻き起こすことは間違いない。
 そうなれば、首都圏と近畿圏選出の民主、自民両党の衆院議員は新党に雪崩を打ちかねない。新党の代表代行就任が内定するたちあがれ日本の平沼赳夫代表が新党発足時の規模について「70~80人が目標」と語ったのは、この動きを見越しているからだ。
 大村氏も、石原新党と維新の会の「接着剤」の役割を狙う。大村氏は先月31日、国会内で開かれた超党派議員の会合で「東京、愛知、大阪が三大都市連合を組んで中央集権の枠組みを壊したい」とぶち上げた。民主、自民両党などで動揺はジワジワと広がる。(略)
 橋下氏は次期衆院選への「300人擁立」構想をぶち上げたが、自らの出馬は明言を避け、石原新党との連携にも言葉を濁す。
 橋下氏には、大阪都構想という公約を実現させるという大命題がある。大阪府・市両議会では公明党の「与党化」を着々と進めており、実現に伴う法改正には、自民、民主両党の協力も欠かせない。早計に政界再編に動けば、大阪都構想の実現が遠のくというジレンマを抱えているのだ。
 しかも維新の会は、国民新党の亀井静香代表らとの連携に強い難色を示す。慎太郎氏が国民新党の合流を受け入れれば、維新の会との連携は個々の政策レベルにとどまる公算が大きい。(略)
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