ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

参院選 民主、最悪29議席

2010-05-31 07:33:13 | 時事
 民主党が参院選の世論調査を行なった。結果は40議席を割り込むという惨憺たるものだった。小沢氏はこれを首相に伝えていないらしい。「週刊文春」4月29日号の予測は47議席。最悪で36議席だったが、民主党の調査では最悪29議席だったという。
 共同通信が29、30両日実施した全国電話世論調査。普天間基地問題で鳩山首相は「辞めるべき」が過半数の51・2%。内閣支持率は20%台を割る19・1%に。政党支持率は自民が21・9%で民主20・5%を上回った。比例投票先でも自民20・9%、民主19・9%と逆転。
 朝日新聞社が29、30の両日実施した緊急世論調査。鳩山内閣の支持率は17%と初めて10%台に。不支持率は70%。民主支持率は21%で自民支持率は15%だが、参院選比例区の投票先は民主20%、自民20%と並んだ。

 以下は報道のクリップ。

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●産経新聞 平成22年5月31日

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100531/stt1005310132002-n1.htm
民主調査、参院選、最悪で29議席
2010.5.31 01:30

 民主党が5月中旬に党独自の参院選情勢に関する世論調査を実施し、獲得議席が最少のケースでは選挙区と比例代表を合わせて29議席にとどまり惨敗に終わるという分析結果を出していたことが30日分かった。民主党幹部が明らかにした。この場合、民主、国民新の与党両党が参院で過半数を獲得するのは絶望的だ。調査は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題での社民党の連立離脱以前の段階のもので、現時点で再調査すればさらに厳しい結果が出る可能性がある。
 この分析は、世論調査の結果に基づき、民主党選挙対策委員会などが持つ情報を加味して、参院選の獲得議席を予測したものだ。調査結果と分析内容は極秘扱いとされており、「小沢一郎幹事長ら数人しか知らない」(党幹部)という。結果を知る数少ない党幹部は、「最も良くて40議席台後半だが、最悪の場合は29議席だ」と述べた。
調査結果の内訳をみると、選挙区では、中国、四国、九州などの西日本や関東で特に劣勢が目立つ。
 全国に29カ所ある改選1の選挙区(1人区)で、民主党が確実に獲得できそうなのは岩手、奈良など数議席にとどまった。平成19年の参院選では、当時与党だった自民党が6勝23敗で惨敗したが、今回の民主党調査は、前回参院選とまったく逆の傾向を示している。
 また、民主党は小沢氏の主導で2人区に候補者2人を擁立してきたが、福島などを除き、共倒れが「続出」するという結果が出た。5人区である東京でも1議席しか獲得できない。
 比例代表は、民主党は19年の参院選で20議席だったが、今回は「最悪で10議席」に落ち込む可能性があるとされた。
 民主党の石井一選対委員長は27日の講演で、参院選について「選挙区では30議席、比例代表で17、18議席はとれる」と、計48議席との見通しを語ったが、最も楽観的な観測に沿って分析した発言とみられる。
 民主党は、参院選で大敗しても衆院で圧倒的多数を占めており、衆院での首相指名選挙に勝つことはできる。だが、参院選敗北が政権崩壊につながった例は珍しくない。19年7月の参院選では、37議席だった自民党の安倍晋三首相(当時)が同年9月に辞任に追い込まれた。10年参院選でも、44議席だった同党の橋本龍太郎首相(当時)が退陣している。
 一方、民主党幹部は30日、都内で記者団に、党内から鳩山由紀夫首相の退陣論が出ていることに関し、「参院(民主党)の人たちが鳩山さんではダメだと言っている状況で、『あくまで鳩山さんで行きます』と言うのはとても難しい」と語った。
 今回の調査結果は、民主党内の鳩山首相退陣論に拍車をかける可能性がある。また、仮に参院選まで鳩山首相が続投できたとしても、民主党の参院選での獲得議席が、調査結果の最少のケースに近い結果となった場合、首相退陣は不可避とみられる。
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コメント

自民党の立党の精神に帰れ9

2010-05-31 07:05:25 | 時事
 自民党立党時の文書は、次に「党の使命」という項目に入る。この文章は、新綱領の「現状認識」を上回る長文である。これも展開に沿って、内容を見てみよう。
 
 「党の使命」は、下記のように始まる。
 「世界の情勢を考え、国民の現状を省み、静かに祖国の前途を思うに、まことに憂慮にたえぬものがあり、今こそ、強力な政治による国政一新の急務を痛感する。
 原子科学の急速な進歩は、一面において戦争回避の努力に拍車を加え、この大勢は、国際共産勢力の戦術転換を余儀なくさせたが、その終局の目標たる世界制圧政策には毫も後退なく、特にわが国に対する浸透工作は、社会主義勢力をも含めた広範な反米統一戦線の結成を目ざし、いよいよ巧妙となりつつある」。
 昭和30年(1955)当時の世界情勢、及び共産主義国の対日工作を記している。
 そして、「国内の現状を見るに、祖国愛と自主独立の精神は失われ、政治は昏迷を続け、経済は自立になお遠く、民生は不安の域を脱せず、独立体制は未だ十分整わず、加えて独裁を目ざす階級闘争は益々熾烈となりつつある。」と日本の現状を述べる。

 私は、これに続く部分が重要だと思っている。
 「思うに、ここに至った一半の原因は、敗戦の初期の占領政策の過誤にある。占領下強調された民主主義、自由主義は新しい日本の指導理念として尊重し擁護すべきであるが、初期の占領政策の方向が、主としてわが国の弱体化に置かれていたため、憲法を始め教育制度その他の諸制度の改革に当り、不当に国家観念と愛国心を抑圧し、また国権を過度に分裂弱化させたものが少なくない。この間隙が新たなる国際情勢の変化と相まち、共産主義及び階級社会主義勢力の乗ずるところとなり、その急激な台頭を許すに至ったのである。
 他面、政党及び政治家の感情的対立抗争、党略と迎合と集団圧力による政治、綱紀紊乱等の諸弊が国家の大計遂行を困難ならしめ、経済の自立繁栄を阻害したこともまた反省されねばならぬ。」
 ここには、昭和20年8月の敗戦から30年11月までの約10年に及ぶわが国の歴史と実態が、端的に表現されている。そして、30年時点の立党宣言の「自主独立の権威を回復」、綱領の「自主独立の完成」という文言の意味が、ようやく明らかになる。「自主独立の権威を回復」「自主独立の完成」は、自民党の立党宣言・綱領において、唯一、日本の政党であることを示唆する文言であった。だから、「党の使命」におけるこの部分は、自民党の日本の政党としてのアイデンティティにおいて、非常に重要な部分なのである。なぜ立党50年の「新綱領」が「新しい憲法の制定を」を第一に挙げ、平成22年新綱領の「政策の基本的考え」が「日本らしい日本の姿を示し、世界に貢献できる新憲法の制定」を第一に掲げるかの理由も、ここにある。

 「党の使命」は、続いて決意を述べる。「この国運の危機を克服し、祖国の自由と独立と繁栄を永遠に保障するためには、正しい民主主義と自由を擁護し、真に祖国の復興を祈願する各政党、政治家が、深く自らの過去を反省し、小異を捨てて大同につき、国民の信頼と協力の基盤の上に、強力な新党を結成して政局を安定させ、国家百年の大計を周密に画策して、これを果断に実行する以外に途はない。」と。
 この大同団結が、保守合同による自民党の誕生だった。
 自民党の立党者は、ここで自らの信念と決意を述べる。「わが党は、自由、人権、民主主義、議会政治の擁護を根本の理念とし、独裁を企図する共産主義勢力、階級社会主義勢力と徹底的に闘うとともに、秩序と伝統の中につねに進歩を求め、反省を怠らず、公明なる責任政治を確立し、内には国家の興隆と国民の福祉を増進し、外にはアジアの繁栄と世界の平和に貢献し、もって国民の信頼を繋ぎ得る道義的な国民政党たることを信念とする。而して、現下政治の通弊たる陳情や集団圧力に迎合する政治、官僚の政治支配、政治倫理の低下の傾向等を果敢に是正し、国家と国民全体の利益のために、庶政を一新する革新的な実行力ある政党たることを念願するものである。」
 最後に、実行すべき六つの政策課題を掲げる。
 「わが党は右の理念と立場に立って、国民大衆と相携え、第一、国民道義の確立と教育の改革 第二、政官界の刷新 第三、経済自立の達成 第四、福祉社会の建設 第五、平和外交の積極的展開 第六、現行憲法の自主的改正を始めとする独立体制の整備を強力に実行し、もって、国民の負託に応えんとするものである。」と。
 「国民道義の確立と教育の改革」「政官界の刷新」「経済自立の達成」「福祉社会の建設」「平和外交の積極的展開」「現行憲法の自主的改正を始めとする独立体制の整備」。これら六つの政策課題のうち、第一の「国民道義の確立と教育の改革」と第六の「現行憲法の自主的改正を始めとする独立体制の整備」が重要である。平成22年の新綱領は、この第六を受け継いで、「政策の基本的考え」の第一に「日本らしい日本の姿を示し、世界に貢献できる新憲法の制定」を挙げているのである。そして、その裏づけは、先に私が「党の使命」において重要だと指摘した部分、「思うに」から「反省されねばならぬ」という部分にある。新綱領をもって、現在の自民党の理念・方針だと理解している人は、立党時の「党の使命」、とりわけ「思うに」から「反省されねばならぬ」という部分を熟読すべきだろう。

 次回が最終回。
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