このあいだ迎えたばかりと思っていた新年も、すでに1/6が過ぎようとしています。年度末も近付き慌ただしい毎日ですが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。2017年第1回目の四谷会談をお届けします。
今回のテーマは、「トランス・スピーシーズ・イマジネーション(Trans-Species Imagination. 以下、TSI)」。人間が、自分を他の生物種と転換させる想像力で、前近代社会や民族社会に活発な心性としてみられるものです。いま、世界は独善的な力に覆われ、そのために多くの分断を生じつつありますが、TSIは、自分と他者、ヒトとノンヒューマンを交感可能な位置におくことで、ヒト至上主義、人間のうちに働く独善的傾向を抑制してきたと思われます。世界各地の神話や伝承に残る異類婚姻譚などは、その活動の痕跡でしょう。現代世界に生きるわたしたちは、他者に対する想像力を高めてゆくためにも、このTSIをみなおしてゆく必要があるのではないでしょうか。
ちょっと難しい御託を並べましたが、楽しんでお聴きいただけましたら幸いです。
《第25回 収録関係データ》
【収録日】 2017年1月25日(水)
【収録場所】 上智大学7号館9階北條研究室
【収録メンバー】山本洋平(司会・トーク:英米文学・環境文学)/工藤健一(トーク:歴史学・日本中世史)/佐藤壮広(トーク:宗教学・宗教人類学)/堀郁夫(トーク:株式会社勉誠出版編集部)/北條勝貴(技術・トーク:歴史学・東アジア環境文化史・心性史)
【主題歌】 「自分の感受性くらい」(作詞:茨木のり子、曲・歌:佐藤壮広)
今回のテーマは、「トランス・スピーシーズ・イマジネーション(Trans-Species Imagination. 以下、TSI)」。人間が、自分を他の生物種と転換させる想像力で、前近代社会や民族社会に活発な心性としてみられるものです。いま、世界は独善的な力に覆われ、そのために多くの分断を生じつつありますが、TSIは、自分と他者、ヒトとノンヒューマンを交感可能な位置におくことで、ヒト至上主義、人間のうちに働く独善的傾向を抑制してきたと思われます。世界各地の神話や伝承に残る異類婚姻譚などは、その活動の痕跡でしょう。現代世界に生きるわたしたちは、他者に対する想像力を高めてゆくためにも、このTSIをみなおしてゆく必要があるのではないでしょうか。
ちょっと難しい御託を並べましたが、楽しんでお聴きいただけましたら幸いです。
《第25回 収録関係データ》
【収録日】 2017年1月25日(水)
【収録場所】 上智大学7号館9階北條研究室
【収録メンバー】山本洋平(司会・トーク:英米文学・環境文学)/工藤健一(トーク:歴史学・日本中世史)/佐藤壮広(トーク:宗教学・宗教人類学)/堀郁夫(トーク:株式会社勉誠出版編集部)/北條勝貴(技術・トーク:歴史学・東アジア環境文化史・心性史)
【主題歌】 「自分の感受性くらい」(作詞:茨木のり子、曲・歌:佐藤壮広)