仮 定 さ れ た 有 機 交 流 電 燈

歴史・文化・環境をめぐる学術的話題から、映画やゲームについての無節操な評論まで、心象スケッチを連ねてゆきます。

熊野を勉強し始める:最後の業務の合間に

2009-02-14 20:11:38 | 生きる犬韜
ここ数日は、一般入試2次の採点、修士論文の口頭試問などで出勤。
前者については詳しく語れないが、「なぜ歴史を学ぶのか。具体例を挙げて説明せよ」という設問に対して、決まり切った内容の解答がずいぶんあった。事前に予備校などで準備しておいたものなのだろう、パレスチナ問題や金融恐慌を挙げた受験生が7割くらいで、使っている言葉も似通っていた。こういうものを何度も読まされるのは拷問に近い。もちろん、内容がよければ点数は差し上げますが、人によっては心象を悪くするんじゃないかな。
後者の方は、日本史分野での提出が一切なかったため、ぼくはただ座って延々と報告を聞いているだけ。もちろん質問してもいいわけだが、全体の時間が無駄に長くなりそうなので黙っていた。やっぱり研究者という人種は喋っていないと堪えるもので、心身ともにけっこう疲労した。修論自体は面白いテーマが並んでいたのだが、どれも「もう少し踏み込んでほしい」という印象。概説的なものが多かった。

これらの業務の合間に、熊野参詣についてのノートを取り始めた。参詣に関する古記録を渉猟し、整理している段階である。依頼原稿のテーマは「熊野詣の交通路」なのだが、普通に小辺路・中辺路・大辺路・伊勢路・大峯奥駈道と分類して書いたのでは芸がない。何か、面白い叙述の仕方はないものか...などと考えていたら青天の霹靂。春から責任者を務めていたプロジェクトで問題が発生し、関係各方面へ多大なご迷惑をおかけすることになってしまった。本当に申し訳ない限りである。おまけに関係の部署の方々がこのブログをみていると聞いて、恥の上塗り状態だ。何卒ご容赦を。今度から、あんまり恥ずかしい話題は書くのを止めようか。

※ 写真は小山靖憲さんの基本図書。
Comment    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 繁忙期ほぼ終了:ようやく原... | TOP | 非常勤の悲哀:この冬は明け... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | 生きる犬韜