ちいさなさえずり

柏崎と刈羽の現在の鳥を柏崎の人が柏崎から発信していく。

メジロ

2018-05-26 05:36:50 | 鳥多与里

 甲田で、5月21日にカッコウの声を聞きました。柏崎では、現在黒姫山の一部でしかカッコウの声は聞けません。うれしい声ですが、もう少し確かめてみるつもりです。また、同日にマガモ♀1羽も観察しました。いつまで滞在するの気になります。5月24日には、柏崎海岸にコアジサシが2羽来ましたが、翌日にはいなくなりました。

 前回お伝えしたコヨシキリですが、5月25日が渡りのピークみたいです。少し丈の高い草原や小さく固まった低木の中で、沢山のコヨシキリが歌っていました。同じ日には、オオムシクイやエゾムシクイも雑木林の中で鳴いていました。オオムシクイとしたのは、何度聞いても”ジョッ ジョッ リ”の3拍子に聞こえるからです。メボソムシクイは、未だ聞いていません。

 

 

 スズメ目 メジロ科 Zosterops japonicus 

 柏崎の山野に当たり前のように生息している、緑色の小さな鳥です。冬季、庭木の枝先にリンゴやミカンなどの果物を刺しておくと、食べに来ることもあるかわいい野鳥です。小ささゆえに、その果物を食べに来る少し大きめのヒヨドリやツグミなどに追い払われたりもします。そんな鳥のアップが遅れたのは、写真が撮れなかっただけの理由です。春の山野で囀りや地鳴きを聞いて、その存在も分かるし、双眼鏡の視野にも入ります。しかし、カメラを向けると、その素早い動きですぐにファインダーの外に行ってしまいます。たまたまファインダーに入っても、ピントを合わせているうちに逃げてしまいます。この写真は、たまたま運よく撮れたものです。

 かつては、”目白鳴き合わせ会”が全国的に行われていました。柏崎でも行われていました。県内でも、新潟や三条などで行われていたと、聞いたことがあります。柏崎市立図書館ソフィアセンターにあった越後タイムスの記事のデータベースに“大正6年4月目白啼合会”という言葉がありました。柏崎では、この時代から行われていたようです。戦争中はできなかったと思いますが、戦後間もなくには市内の有志により復活したようです。現在は行われていないと思いますがよくは分かりません。これについては、いずれ詳細を調べ、別途アップしようかと考えています。しかし、何分根が怠け者ですからいつになるかは分かりません。

 ご存じのとおり、日本の法律では、現在野鳥を飼うことができません。しかし、かつて日本産のメジロでなく、朝鮮半島産のチョウセンメジロを輸入して鳴き合わせ会を行っていた地方もあったそうです。日本産のメジロと、朝鮮半島産のメジロの区別は、鳥の識別のプロでも難しいそうです。違法に捕まえた日本産のメジロを、輸入したと称していた例もあったそうです。そして、その輸入証明書を何年も使い回していたとも聞いています。1枚の証明書を何10年と使っていたとのことです。当然、メジロの寿命は過ぎています。これらのことは、全国野鳥密猟対策連絡会のホームページで調べられます。

 このように、メジロには長い受難の歴史がありました。柏崎では、メジロの密猟がないことを信じたいですが、ペットショップにカスミ網で捕まえたメジロを持ち込んだ人がいるという話しを数年前に聞いたことがあります。野の鳥は、野で見るのが一番です。


 (2018.01.21)