ごっとさんのブログ

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医療現場に起こっている新型コロナの影響

2020-08-09 10:30:05 | 時事
世界各国で猛威を振るう新型コロナウイルスですが、日本でもこのところ感染者が増加し、第2波の発生が心配されています。

この新型コロナの病院や医療現場への影響は大きく、病院経営は厳しい局面にあるとされています。通常病院は地域の中でそれぞれの特徴を生かして機能分化しています。

新型コロナの疑いがある場合、本来は感染症対策が十分に行われ対応できる公的な急性期病院などで診ることが理想的です。現実には発熱などの症状がある人は、まず自宅近くの医療機関を受診しますから、地域の診療所や慢性期病院はそのような患者を受け入れるということになります。

しかしこういった病院は感染症専門ではありませんので、他の病気で外来受診・入院している患者やスタッフへの感染リスクが上がるという問題が生じます。

もともと全国の病院のうち7割以上の病院が赤字と言われていました。さらに新型コロナの影響により減収しているとすれば、今後赤字の病院はそれ以上に増えるでしょう。実際に急性期病院では確実に外来・入院患者が減少しているようです。

2018年には全国に8300ほどの病院(診療所を除く)がありましたが、新型コロナによる経済的なダメージによって閉院を余儀なくされる病院が発生することで、2020年末には8000を下回るまで減少することが予想されています。

実際手術件数は確実に減っており、患者は新型コロナを恐れて病院の受診や治療を我慢している可能性があります。緊急性の高くない手術であっても不要ではないため、病気が進行したり適切なタイミングでの治療を逃してしまう可能性が高いようです。

私としては、この傾向は必ずしも悪い事とは思っていません。高齢者の場合は特にちょっとした違和感などでも病院に行く傾向がありますので、コロナを恐れて病院に行かないということは無駄な医療を防ぐことになっているような気がします。

多分若者や中年の人は、異常を感じれば医者にかかるということが、高齢者ほど躊躇がないはずですのでそれほど問題はないような気がします。むしろ高齢者の過剰な治療によって経営が成り立っているような病院の存在が問題かもしれません。

新型コロナの影響により、これまでの価値観や社会構造が大きく変わるとされていますが、私は基本的にはそれほど変わらないような気がします。

現在の医療の問題は、新型コロナに対応しているような病院が、他の手術や治療ができないことから経営難になり、医療従事者の待遇が悪くなることだと思っています。

このコロナの影響でオンライン診療などが増えて来るでしょう。私もそうですが、大部分の高齢者は慢性疾患で同じ薬を処方されるだけならば、これで十分のような気がしています。


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