KGセミナー塾長の日記 生徒との日々の生活と高校野球 個人塾型予備校を始めて、36年目になります。

初めての人は、2008年2月26日の「みんなに伝えたい話」を読んで下さい。私がこの仕事をやり続ける支えとなった話です。

「励まし 詐欺」

2019年09月03日 | 受験・学校

  大学受験の合格発表。昔は大学に合格者の受験番号を掲示するのみ。見に行けない人は、アルバイトの学生に、電報を依頼していた。「サクラ サク」の時代である。その後、合否通知が届く時代になり、さらに電話で合否が聞けるようになり、今ではスマホで簡単に調べられる。

 かつては、自分が入試で実際に何点を獲得したか、それは謎のままだったが、今では、国公立大学でも得点が開示されている。私立の大学では、合否の通知が届くときに、自分の得点と、合格最低ラインが書いてあるところが多い。その点数を見て、「ああ、あと1問、あと1問正解していたら・・」となる。

 しかし、自分が獲得した得点は、解答用紙が返却されるわけではないので、実際のところは、誰もわからい。合格最低ラインより100点足りなければ、もう受ける資格はないとあきらめもつく。しかし、その差が10点以内だったなば、「ひょっとして、もう一度受験すれば・・・・」と当然受験生は思うだろう。

 あくまでも、仮定の話として読んでもらえばありがたいのだが、もしも、公募制推薦入試で、受験した生徒が、あと僅かの点数で不合格だったら、1月末や2月の一般入試にもう一度チャレンジしたくなるものだ。そこで、もし仮に、50点足りなかった生徒に、「5点差でした。」というように得点を操作して送り届けると、その大学の志願者は、当然、増えることになる。

 実際、「思っていた以上に、点数が取れていました。自信がつきました。」と公募推薦を受験して、不合格通知が届いたのに、目を輝かせて結果を語る生徒もいた。私自身も、最近、公募推薦入試を受験生が、合格最低ラインから、あまりにもかけ離れた得点だったというのは、聞いたことがない。なぜだろう?昔はもっと離れた得点の人が多かった気がするのだが・・・。

 一方、大学側とすれば、文部科学省からの締め付けが厳しくなって、定員の1.1倍以上の生徒が入学すると補助金が出なくなったので、合格者の数は絞り込まねばならない。これが、ここ数年の私立大学が難しくなったと言われている理由だ。

 そして、大学にとって一番有難いのは、合格する可能性のない受験生が、大量に受験してくれること。これが、「経営」を考える上では、一番であり、何よりの「お客さん」となる。大学側にとって何の心配もなく、ただ受験料だけを支払ってくれる受験生。

 できていなかったと思っていた試験で、かなりの得点を取っていたと知らされと、本人も自信がつくし、やる気も出る。しかしそこにこそ、「罠」があるのでは・・・とつい思ってしまいたくなるような気もする。

 誰の心も傷つけず、一所懸命に励ましてくれるが、結局のところ、同じ大学から山のように不合格通知が届くシステムになっているのではないか。まさしく、「励まし 詐欺」 悪い奴は、いつも優しい言葉で語りかけてくる。

 

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2 コメント

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Unknown (orochi)
2019-09-03 08:22:54
お早うございます。塾長さんが言われる『励まし詐欺』、現実にあるのかも分かりませんね。それに大学も受験料収入を増やすために、学内併願すると割引したり、追加料金を払うと複数の方式で合否判定してくれたり、色々努力されていますね。

奈良県の公立高校でも、十数年前から成績開示はされています。学科試験だけで、実技や面接や内申点は開示されていませんね。但し合格発表後1ヶ月以内くらいなら、簡易開示で生徒手帳を示せば開示してもらえますが、期限が過ぎるときっちりした形で開示請求しなければなりません。

成績開示に伴って、採点業務も何度も再検し大変になっています。またそれまで国語科や英語科が電卓で合計を計算されていた理由が分かりませんでしたが、他教科の合計点の再検をして、その理由がよく分かりました。国語科や英語科はかなり細かく小計が書かれていました。その足し算をするだけでも大変です。一方数学科は小計が少なく、暗算で合計を計算できます。教科の特性もよく分かるようになりました。
コメント、ありがとうございます。 (山下)
2019-09-03 19:42:09
 いつもコメント、ありがとうございます。いろいろと教えていただいて。いつも成る程、そうなんだと思います。
 合格者を出すのは、厳しい採点基準があります。しかし、不合格者の得点は、あまり、話題になることもありません。ひょっとして、私が書いたようなことがあれば・・・とつい思ってしまいます。
 生徒を確保するための、上手な経営戦略が、行き過ぎると、「励まし 詐欺」になるのだと思います。
 皆は、教育機関は悪いことはしないと思いこんでいますが、誰にもばれることがない「罪」もあるのです。

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