#412: ベスト・オブ・「本日の１句」

な、なんだこの画像は…？

実は入れ歯の形をしたケーキなのです（笑）。
見た目で食欲が減退するのは否めませんが、食べてみると思いのほかおいしいのが不気味ではあります（爆）。

さて、前の職場では、毎朝、蚤助は始業時間の前に「本日の１句」というタイトルで「川柳・の・ようなもの」を五七五にして関係者に配信する、という密かな楽しみを何年か続けていました。
中には入れ歯型ケーキのような句もあって（？）、我ながら馬鹿馬鹿しいと思いつつ毎朝シコシコと五七五を作り続けていたのです。

最初は内々に周囲のごく限定したメンバー間で面白がっていたのですが、次第にクチコミによって範囲が広がり、終いには北は札幌から南は那覇まで配信先が全国的になってしまいました。
後で整理してみたら、この１句集はおよそ750句あまりにのぼっていました。

先日、前の職場の後輩十数名ほどで小宴を開いてくれたのですが、この「本日の１句」のうち20句を選んで、投票によりベスト・オブ・ベストを決めようという趣向が用意されていて、なかなか楽しい会合となりました。

本稿では、宴会参加者の投票によって選出された蚤助の「本日の１句」トップ5をご紹介しておきましょう。

まずは、第5位…「赴任地に先に着いてた武勇伝」

新しく本社から赴任してくる人物の人品骨柄が噂になっています。
上司と反りが合わず飛ばされたんだとか、仕事上の失敗の詰め腹を切らされたんだとかいういささか無責任な噂までささやかれ、本人が実際に赴任してきたときには、周囲から一定のイメージで見られてしまっている、なんてことは現実にもありそうですね。特にネット社会では…
「転勤の度に髪の毛増える人」

第4位…「もててると思う間は通う客」

客商売、特に水商売の要諦かもしれません。
客をおだてて、気持ちよくさせるというのは大事なことでしょう。
「けやぐ柳会」の会員中には、気持ちよく飲んで通い詰めた挙句、理由は定かではありませんが、ある日突然、店のマスターやら女将やらとドンパチやってピタッと通うのをやめた人もおります(笑）。
まあ、バーやスナックのママの中にはこんなのもいますからね…
「バーのママ胸から名刺出してくる」
「携帯をかけるママからお酌され」
「マドンナの果てと飲んでるカウンター」

第3位…「強い歯に育てて脛をかじられる」

子供の将来のことを考えて、小さい頃から歯のケアに余念のない親（特に母親）が多いようです。
それ自体はまことに結構なことではありますが、子供が大きくなってからは多分にこんなことがあったりしますので、念頭においてくださいませ…
「看板に偽りがある永久歯」

第2位…「ファスナーの悲鳴聞こえる試着室」

この句のポイントは「ファスナーの悲鳴」という表現だと思います。
試着室で行われる一幕劇…
「カーテンの陰で溜息試着室」
「好きなのと入るの持って試着室」

第1位…「伸びる子を手塩にかけてダメにする」

これも子育ての一面の真実だろうと思います。
「牛乳で育った末に鼻ピアス」
「杉の子の歌で育って花粉症」

ということで、そろそろ花粉の季節です。
その傾向のある方は憂鬱な時季ですが、何とかがんばりましょう…ハックショ～ン、グスン（涙）。