「ユニクロの致命的な弱点を見つけたり!」(アゴラ)より
この記事のなかで筆者はユニクロの弱点として元ユニクロ従業員の言葉を借りて以下の様に言う。
それに続けて、
と指摘している。
僕はこの見解には反対である。というのも、日本を代表するアパレルメーカーが次々に破綻している理由は、この「洋服が好きな人」がいることが原因なのだ。より正確に言えば「洋服が好きなだけの人」「洋服のことしか分かってない人」しかいないことだからだ。
大矢昌浩氏は「素人は「戦略」を語り、プロは「兵站」を語る」と指摘しているが、煌びやかなアパレルメーカーには特に兵站を語るものは少ない。メーカーにとっての兵站は原料調達から消費者の手に渡るまで、時にはその後のアフターサービスに至るまでのモノとサービスの流れだ。高度経済成長期であれば店頭に並べるまでに考えることは少なかった。アパレルメーカーの仕事の大部分はデザインを考えたりキャンペーンを考えるだけでよかったわけだ。
しかし、時代はかわり、高額なアパレル商品が売れる時代ではなく、流行もメーカー主導で作れるものはわずかになってしまった。そこで重要になってくるのは調達、製造、輸送、店舗設計、接客など細部にわたって企画する総合力になってきたわけだ。ユニクロはメーカーと共同して素材開発から店頭での販売に至るまで全てを総合的に企画している。その中で従来のアパレルメーカーの主要な仕事であったデザインやキャンペーンといったものは一部になってしまったのだ。
つまり、ユニクロの競争力の源泉は協力工場のコントロールとか物流といったところにあるのであって、デザインはその上に載っているのだ。ユニクロの社員のうちデザインに関わる人は少ないだろうし、洋服が好きである必要がある人も少ないだろう。それより物流現場やそこで働く人が好きな方がよっぽどあの会社には合うのではないかと思う。
保管や輸送といったロジスティクスは最後まで人手による作業が残る部分である。その生産性を最大化させることで競争力を持とうというユニクロの様な会社にアパレル志望が行くことはあまりお勧めではないだろう。
この記事のなかで筆者はユニクロの弱点として元ユニクロ従業員の言葉を借りて以下の様に言う。
「洋服の好きな人がほとんどいない会社なんです」「洋服のことがわかっていない」「アパレルの会社ではなかった」
それに続けて、
餅屋に餅がない会社になってしまった。これが現在のユニクロが抱える最大の弱点ではないか。
と指摘している。
僕はこの見解には反対である。というのも、日本を代表するアパレルメーカーが次々に破綻している理由は、この「洋服が好きな人」がいることが原因なのだ。より正確に言えば「洋服が好きなだけの人」「洋服のことしか分かってない人」しかいないことだからだ。
大矢昌浩氏は「素人は「戦略」を語り、プロは「兵站」を語る」と指摘しているが、煌びやかなアパレルメーカーには特に兵站を語るものは少ない。メーカーにとっての兵站は原料調達から消費者の手に渡るまで、時にはその後のアフターサービスに至るまでのモノとサービスの流れだ。高度経済成長期であれば店頭に並べるまでに考えることは少なかった。アパレルメーカーの仕事の大部分はデザインを考えたりキャンペーンを考えるだけでよかったわけだ。
しかし、時代はかわり、高額なアパレル商品が売れる時代ではなく、流行もメーカー主導で作れるものはわずかになってしまった。そこで重要になってくるのは調達、製造、輸送、店舗設計、接客など細部にわたって企画する総合力になってきたわけだ。ユニクロはメーカーと共同して素材開発から店頭での販売に至るまで全てを総合的に企画している。その中で従来のアパレルメーカーの主要な仕事であったデザインやキャンペーンといったものは一部になってしまったのだ。
つまり、ユニクロの競争力の源泉は協力工場のコントロールとか物流といったところにあるのであって、デザインはその上に載っているのだ。ユニクロの社員のうちデザインに関わる人は少ないだろうし、洋服が好きである必要がある人も少ないだろう。それより物流現場やそこで働く人が好きな方がよっぽどあの会社には合うのではないかと思う。
保管や輸送といったロジスティクスは最後まで人手による作業が残る部分である。その生産性を最大化させることで競争力を持とうというユニクロの様な会社にアパレル志望が行くことはあまりお勧めではないだろう。